カテゴリ「★セルフメディケーション~専門家による健康科学情報」の109件の記事 Feed

2019年5月 3日 (金)

春に始めたいスポーツや運動~専門家による健康科学情報

令和という新しい時代を迎え、ゴールデンウィークも終盤となりましたね。
長期期間中でほとんど身体を動かしていない人もいるのではないでしょうか?
そこで、この時期から始めやすいスポーツや運動をいくつかご紹介しますので、これを機に運動を始めてみましょう!
さらに、今後暑くなる時期でも、継続できるような運動・スポーツも紹介しますので、参考にしてみてください。

‐‐‐■ウォーキングなど手軽な運動から始めましょう‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
5月中は例年、気候も穏やかで、運動を始めるには良いタイミングと言えるでしょう。
ウォーキングは道具が不要かつ時間帯や場所もある程度自分で選べるため、実施しやすい種目です。
まずは、話ができるようなペース(ニコニコペース)でウォーキング(散歩)から始めてみましょう。
慣れてきたら速歩やジョギングなども加えていくと運動量を増やすことができます。
また、この時期は各地で運動のイベント(マラソン大会やウォーキング大会など)も数多く行われており、家族や友人と楽しむこともできます。
このような運動のイベントに向けて運動を開始することも良いきっかけとなるでしょう。

‐‐‐■湖や川でリフレッシュ!‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
この時期から、湖や川などでできるレジャー・スポーツが本格的に始まります。
自然あふれる中でのアクティビティで、普段とは違う運動も楽しんでみてはいかがでしょうか。
●カヌー(カヤック)
小舟に乗り、パドル(オール)で漕いで湖や川を進んでいくアクティビティで、1人~数名乗ることができ、家族や友人で行っても楽しむことができます。
●ラフティング
ラフトと呼ばれる小型のボート(5~8名程度が定員)に乗り、急流を下ってスリルを楽しむことが一般的とされています。
小学生以下などは制限されることがありますので、事前に調べていくことをおすすめします。

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●サップ(SUP)
サップ(SUP)はスタンドアップパドルボード(Stand Up Paddleboard)の略で、浮力のあるボートの上に立ち、パドルを漕いで進むハワイ発祥の水上スポーツです。
魚や野鳥をみながらゆっくりと進むのが一般的で、女性はこどもでも楽しむことができます。

‐‐‐■梅雨に向けて室内の運動も‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
この季節は動きやすい気候のため運動を始めやすいですが、夏に近づくと梅雨や暑さで運動を中断・中止してしまう場合もあります。
そのため、外での運動だけでなく、雨の日や暑い日でも継続できるような室内でできる運動を始めることも良いでしょう。
家でのストレッチや筋力トレーニングは、手軽で今すぐにでも始められる運動の1つです。
さらに屋内で運動できる施設を利用することも良いでしょう。
例えばトレーニングジム(フィットネス施設)では、マシンだけでなく、プールやスカッシュ、ボルダリングが実施可能な施設があり、様々な運動・スポーツを飽きずに実施することもできます。

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ただ走ったり、トレーニングしたりすることが苦手な方や家ではなかなか続かない人は利用してみてはいかがでしょうか。

画像出典:

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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

詳細なプロフィールはこちら 

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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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2019年4月19日 (金)

GWも!長期休暇の過ごし方~専門家による健康科学情報

新元号への改元に伴い、今年のゴールデンウィークは10連休といつもよりも長い期間となります。
お休みの方が多いと思いますが、予定はすでに決まっていますか?
長期間の休みは生活習慣を崩しやすく、気がつくとだらだら過ごしてしまい、身体を動かさない日もあるでしょう。

今回は、ゴールデンウィーク中に過ごし方について、運動の視点から解説します。
運動の機会があまりない人は参考にしてみてください。

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‐‐‐■運動量の低下に注意しましょう‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
休日は通勤や仕事中の活動がなくなり、運動量が減ってしまうため、体重が増加したり筋肉量が減少したりする場合があります。
長期休みで身体を休めることも大切ですが、身体を動かすことを忘れずに計画を立ててみましょう。
まず、平日の平均歩数を歩数計またはスマートフォンのアプリなどで確認してみてください。
例えば、5,000歩くらいだった人は、ゴールデンウィーク中も5,000歩を下回らないように意識するだけでも運動量の低下を防ぐことができます。
歩数を測るものがないという方は、通勤時間や仕事中で歩いている時間を思い出して、その時間を下回らないようにしましょう。

‐‐‐■積極的に外出をしましょう‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ゴールデンウィーク中、積極的に外出することで自然と運動量を増やすことができます。
さらに、旅行や買い物、キャンプやバーベキューなど、1人ではなく家族や友人たちと過ごすことで、気持ちのリフレッシュも期待できます。
また、ゴールデンウィーク中は各地でイベントも多く実施されていますので、調べて行くのも良いでしょう。
移動する際は車を使わず、電車やバスなどの公共交通機関の利用することも運動量の増加につながります。
長時間の車移動を予定している場合でも、1時間に1回は休憩をとり、5~10分程度歩くようにすると良いでしょう。

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‐‐‐■家の中でも動く工夫をしましょう‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ゴールデンウィーク中、外出をあまりせずに家でゆっくり過ごしたい方もいると思いますが、長時間の座りっぱなしは控えましょう。
例えば、普段できない場所の掃除(窓拭きなど)や部屋の模様替えなども運動量の増加につながります。
冬服や暖房器具をまだ片づけていない方はこの機会に片づけるのも良いでしょう。
また、ストレッチも家の中でできる立派な運動です。
ストレッチは筋肉をほぐし、身体をリラックスさせる効果もあります。疲れた身体を休ませるためにも実施をしてみましょう。

‐‐‐■最後に‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
今回は、ゴールデンウィーク中の運動量について解説しました。
普段より運動量を減らさないように意識し、楽しみながら身体を動かすことが大切です。
さらに余裕がある人は、ウォーキングやスポーツなども実施してみましょう。
また、身体を動かす以外にも暴飲暴食や夜更かしなどは控え、生活リズムを崩さないようにすることも忘れないようにしましょう。

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岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

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2019年4月 5日 (金)

春の入浴方法~専門家による健康科学情報

新年度となり、入社や転職、異動、役職が変わった、人間関係が変わった、引っ越しをしたなど、変化があった方も多いのではないでしょうか?
慣れていない環境は、ストレスを多く受け、疲労を蓄積しやすいため、正しく休養をしなければ、自律神経のバランスを乱し、体調を崩す原因となります。
これから1年、体調を崩さず快適に過ごすためにも、休養についても改めて目を向けてみましょう。

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‐‐‐■春は自律神経のバランスが崩れやすい時期‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
人間の脳や内臓、血管などの働きは、自律神経によって24時間、常に調整しています。
自律神経には、活動時に優位となる交感神経と、休息時に優位となる副交感神経の2種類あります。
慣れていない環境では生活リズムが変わりやすく、常に気を張っていたり、寝不足になったりと交感神経が優位となる時間が長く、常に緊張しているような状態が続いています。
さらに、春は寒暖差や気圧変化が激しく、他の時期に比べ、身体への負担も多くかかり、自律神経のバランスを保ちにくいとも言われています。
自律神経のバランスを正常に保つためには、意図的に身体をしっかり休めて、副交感神経を優位にする機会をつくることが重要です。

‐‐‐■湯船につかりましょう!‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
湯船に浸かることは副交感神経を優位にする方法の1つです。
忙しくなると時間が惜しくなり、シャワーのみで済ませてしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし、シャワーのみでは、身体は清潔になるかもしれませんが、身体を休める効果まではあまり期待できません。
湯船に浸かることはシャワーと違い様々な作用が働きます。
例えば、湯船に浸かり身体を芯から温めると、血流が改善され、溜まっていた疲労物質や老廃物が除去される効果が期待できます。
また、浮力の作用によって筋肉や関節への負担が軽くなり、緊張がほぐれるといった、リラックス効果もあります。

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‐‐‐■身体を休める入浴方法‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
●お風呂の温度
38~40℃とぬるめのお湯で「気持ちいい」と思う温度で浸かりましょう。
熱いと感じる温度は、反対に交感神経を優位となってしまいリラックスできない状態となってしまいます。
冬に高い温度に設定したままの場合は、少し温度を下げて調整しましょう。

●入浴時間
入浴時間は10~15分程度浸かって、汗がじわじわ出てくる程度が良いと言われています。
無理してのぼせる状態まで入るとめまいや脱水を引き起こすので、長時間の入浴はできるだけ避けましょう。

●入浴のタイミング
入浴後、温まった身体の体温が徐々に下がるとともに眠気を感じるようになるため、入眠しやすく、睡眠の質が良くなるともいわれています。
就寝直前の入浴は身体がまだ温かく、かえって寝つきが悪くなりますので、就寝の1~2時間前に入ることをおすすめします。

最近、疲れが取れない、体調が優れないと感じる方は一度、湯船に浸かる時間をつくってみませんか?
1日の疲れは、その日のうちに取り除き、快適な生活を送りましょう!

画像出典:

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2019年3月29日 (金)

筋肉について④競技種目と筋線維タイプ~専門家による健康科学情報

先週は筋線維の特徴についてまとめてきました。
一言に筋線維といっても、短距離走に向いている筋線維、長距離走に向いている筋線維について理解してもらえたと思います。
今月の最後は、競技種目と筋線維タイプについて解説していきます。

‐‐‐■競技種目と筋線維タイプ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
先週を踏まえると、短距離系か持久系か、それともどちらも必要かによって必要な筋線維タイプは変わってきます。
まず、短距離系に分類されるものは、陸上競技や自転車競技の短距離種目、走り幅跳びなどの跳躍種目、やり投げなどの投擲種目など、瞬発力が求められる種目です。
これらには、速筋線維(Type IIa線維やIIb線維)が重要になり、高い速筋線維の割合を有していることで有利に働きます。

続いて持久系の競技種目は、陸上競技のマラソンや、自転車競技のロードレース(ツール・ド・フランスなど)、クロスカントリ-スキーなどが代表的な競技種目になります。
これらには、遅筋線維(Type I線維)が重要であり、全体に占める遅筋線維の割合が高いことで有利に働きます。

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最後に、どちらもが必要な競技種目として、サッカーやハンドボール、バスケットボールなどがあります。これらの種目は、ダッシュを短い休憩を挟みながら何度も繰り返すため、瞬発力と持久力のどちらも兼ね備える必要があります。
これらに重要な筋線維は、瞬発力と持久力の両方を兼ね備えたType IIa線維が高い割合を占めていることで有利に働きます。

‐‐‐■競技時間と筋線維タイプ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
続いて、競技時間と筋線維タイプの観点から競技種目を見ていきたいと思います。ここでの競技時間は、連続して運動するときの時間を表しています。
まず、純粋な速筋(Type IIb線維)は、10~20秒程度の運動で重要になります。
つまり、陸上競技の100m走や200m走、自転車競技のスプリント競技です。短時間で大きなパワーを発揮する競技種目です。

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続いて、中間筋(Type IIa線維)は、30~240秒間の競技種目に有利に働きます。
これらは、スピードと持久力の両方が必要になる競技種目、陸上競技の400m~1500m走などです。
最後に、5分以上の運動は持久力が必要になるため、遅筋線維(Type I線維)が重要になります。
陸上競技の5000m走以上の距離やロードレース、クロスカントリースキーなどです。

‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
今月は筋肉の構造から筋線維のタイプと競技種目の関係性まで、筋肉についてまとめてきました。
筋肉にはまだまだ特徴や魅力がありますので、これをきっかけに筋肉に興味をもってもらえると嬉しいです。

画像出典:

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<執筆者紹介>
中村智洋[博士(スポーツ健康科学)]
高校生、大学生年代の自転車競技の指導を行い、エビデンスに基づいたトレーニングを展開。現場での指導とともに、自転車競技のパフォーマンス向上に関する研究活動も実施。

詳細なプロフィールはこちら

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2019年3月22日 (金)

筋肉について③筋線維のタイプ~専門家による健康科学情報

先週まではすこし細かい話で難しかったかもしれませんが、今週からは、筋肉と運動とのかかわりについて話を進めていきたいと思います。

‐‐‐■筋線維には得意不得意がある‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ダッシュが速い人、マラソンが速い人など、個人個人によって得意不得意があると思います。
実は、これには筋線維のタイプ(特徴)がかかわっているのです。
筋線維は、大きく分けると2種類あり、ダッシュや大きな力を出すことに有利な“速筋(白筋)”とマラソンなどの粘り強さに有利な“遅筋(赤筋)”があります。
お刺身で例えると、速筋はヒラメやタイなどの白身の魚、遅筋はマグロやカツオなどの赤身の魚ということになります。

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もう少し突っ込んでみると、遅筋は1種類ですが、速筋は、陸上の100m走のような一瞬で大きな力発揮を得意にする(純粋な速筋)と400m走から1500m走のようなスピードと持久力のどちらも兼ね備えた中間筋(俗にいうピンク筋)があります。
一般的な人は、速筋と遅筋の割合は1:1くらいであるといわれています。

‐‐‐■持久系の筋線維とは‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
持久系に向く筋線維は、遅筋線維と言われ、Type I線維ともいわれます。
遅筋線維は、素早い収縮や大きな力を出すことには不向きですが、長時間運動するときに活躍します。
遅筋線維には、毛細血管が張り巡らされており、ミトコンドリア量が多いことで、粘り強く動き続けることに貢献しています。

‐‐‐■瞬発系の筋線維とは‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
瞬発系の競技種目に向く筋線維は速筋線維といわれ、速筋線維の中には100m走のような一瞬での力発揮を得意とする“純粋な速筋(Type IIb線維)”とスピードと持久力の両方を兼ね備えた“中間筋(Type IIa線維)”があります。
表にもそれぞれの筋線維の特徴をまとめていますが、速筋線維は素早く動くためや大きな力やパワーを出すために有利な筋線維です。
ここでよく表を見てみると、Type IIa線維は、速筋と遅筋の良いとこ取りをしたような筋線維に感じますね。

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‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
筋肉は大きく分けると2種類、すこし突っ込むと3種類に分けられます。
遅筋がType I線維、速筋線維の中で純粋な速筋はType IIb線維、良いとこ取りをした中間の速筋はType IIa線維になります。

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中村智洋[博士(スポーツ健康科学)]
高校生、大学生年代の自転車競技の指導を行い、エビデンスに基づいたトレーニングを展開。現場での指導とともに、自転車競技のパフォーマンス向上に関する研究活動も実施。

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2019年3月15日 (金)

筋肉について②筋線維の構造~専門家による健康科学情報

先週は筋肉の種類について解説しました。
少しマニアックな話(?)だったかもしれませんが、今週もまたマニアックなお話になります。
今週は、筋肉の構造について解説します。

‐‐‐■筋肉を細かく見てみよう‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
みなさんの筋肉のイメージは、図のような両端が細く、中心に向かって太くなっていくイメージではないでしょうか?
では、この筋肉を少しずつ分解してみようと思います。

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まず、図のイメージの状態が骨格筋です。これは、筋束(200本くらいの筋線維の束)が集まったものです。
さらに細かくみると、筋束は1本1本の筋線維に分けられ、その筋線維は筋原線維が集まったものの束になっています。
この筋原線維は、“アクチン線維”と“ミオシン線維”から構成されています。

‐‐‐■筋線維の最小単位‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
筋線維の最小単位は、“サルコメア(筋節)”といわれ、アクチン線維とミオシン線維を含むZ膜からZ膜までの距離で構成されています。
図のように、アクチン線維とミオシン線維が重なって存在しており、重なっているところは暗く見え、重なっていないところは明るく見えるため、これが骨格筋の横紋模様を生み出しているといわれています。

201903152‐‐‐■筋肉が収縮するしくみ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
それでは、筋肉はどのように収縮するのでしょうか?
お分かりかもしれませんが、Z膜とZ膜の距離が近づくことで収縮します。
この時、ミオシン線維がアクチン線維を手繰り寄せてZ膜とZ膜の距離が短くなり、筋肉が収縮すると考えられています。
そして、収縮が終わると、また元の位置に戻っていきます。

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‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
今週は筋線維の構造や筋肉の収縮についてお伝えしました。
かなり細かい話でイメージもわきにくいところもあったかもしれません。
今週のまとめは、筋肉の最小単位はサルコメアであり、それはZ膜からZ膜の距離であること、その中にはアクチン線維とミオシン線維によって主に構成されていることになります。
最後に、筋肉が収縮するときは、ミオシン線維がアクチン線維を手繰り寄せてZ膜同士の距離が短くなって起こる、ということです。

画像出典:

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https://www.irasutoya.com/2015/02/blog-post_810.html

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2019年3月 8日 (金)

筋肉について①筋肉の種類~専門家による健康科学情報

今月は、知っているようで意外と知らない“筋肉”について、解説します。
同じ筋肉でも、筋肉には種類があります。
筋肉は、大きく分けると「見た目による分類」「機能面による分類」があります。

‐‐‐■筋肉の見た目による分類‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
筋肉は、実際に見ることは難しいですが、規則正しい横紋模様(濃いところと薄いところのシマシマ模様)が見られるかどうかという見た目によって分類ができます。
横紋模様が見られる筋肉を“横紋筋”といい、それが見られない筋肉を“平滑筋”といいます。
この横紋模様は、筋肉の収縮に関係するアクチン線維とミオシン線維が規則正しく並んでいるため、シマシマ模様に見えます。
その一方で、平滑筋は、横紋模様がないために滑らかに見えます。

‐‐‐■筋肉の機能による分類‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
見た目による分類以外に、筋肉は機能面、特に自分でその筋肉を動かせるかどうか、という点で分類することもできます。
自分の意志で動かせる筋肉を“随意筋”といいます。
反対に、自分の意志で動かせない筋肉を“不随意筋”といいます。
具体例を挙げてみると、力こぶができる二の腕(上腕二頭筋)やたくましい太もも(大腿四頭筋)は、自分の意志で動かすことができるので随意筋です。
内臓のようにその時々に応じて自動的に調節されていて、自分の意志で動かすことができないので不随意筋です。

‐‐‐■筋肉は大きく3つに分類される‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
横紋模様があるかどうか、自分の意志で動かせるかどうかを含めて考えると、筋肉は以下の3つに分類されます。
① 横紋模様あり・随意筋  → 骨格筋
② 横紋模様なし・不随意筋 → 内臓筋
③ 横紋模様あり・不随意筋 → 心筋

①骨格筋は、
先ほど出てきた上腕二頭筋や大腿四頭筋といった、自分の意志で動かせる筋肉です。英語では“Skeletal muscle”といいます。


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②内臓筋は、
胃や肝臓、血管などの心臓を除く内臓の筋肉です。横紋模様がなく滑らか(スムース)に見えるため、英語では“smooth muscle”といわれています。

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③心筋は、
心臓の筋肉ですが、常に血液を全身に送り届ける必要があることから、一定のペースで収縮(心臓が拍動する)できる機能を有していながら、横紋模様もあるため、独立した種類です。

‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
一言で筋肉といっても、横紋筋や平滑筋、随意筋や不随意筋など、形態的や機能的な特徴により分類されます。
みなさんが一番馴染みがあって、トレーニングして鍛える筋肉は、厳密には骨格筋なのです。

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画像出典:

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2019年2月22日 (金)

寒い冬にできる痩せる運動とは?part.2~専門家による健康科学情報

前週、脂肪燃焼のためには、時間が長めの運動を実施することが望ましいと、解説しました。
しかし、なかなか家での実施を継続するのは難しいはずです。
そこで家で実施する以外の方法で、なにかできないかを考えてみましょう。

‐‐‐■ジム・フィットネスクラブの活用‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
やはり、専用の道具やスペースがない自宅では、実施が難しいものです。
そのために、専門的な施設のフィットネスクラブがあるのです。
もちろん、家から出て、そこに行くまでは寒いという欠点もありますが、運動して帰る時は、身体が中から暖かくなっていることでしょう。
寒いから暖かい部屋にいるというのではなく、積極的に身体を動かして、深部から温めましょう。

‐‐‐■スキー・スノボなど冬のスポーツも‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
寒い冬にウォーキングやランニングの実施ばかり考えるのではなく、冬にしかできないスポーツを実施することを考えてもいいのかもしれません。
スキーやスノボも、何度も滑れば、長時間の運動になりますし、スケートなども動き続けている場面が多いスポーツです。
冬の寒さがあってのスポーツは、寒さをポジティブにとらえて楽しむことができます。
また、厚着をしっかりとした上で実施するウィンタースポーツは、実施しているうちに身体も温まってくるはずです。

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‐‐‐■ショッピングもウォーキング‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
寒い場所が嫌いな人は、ウィンドウショッピングもいいでしょう。
大きなスーパーやショッピングセンターは、見て回るだけでも相当な量を歩くことになります。
これも立派な運動に値し、家で座ってテレビを見ているよりはずっといいのです。
たとえ、車でお店に行っても、お店の中をたくさん歩けばいいのです。
雨や雪、風の影響もほとんど受けずに、暖かいところで歩くことができるショッピングセンターは非常に有効です。

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‐‐‐■最後に‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
それ以外にもまだまだ、身近に色々な実施方法があると思います。
自分に合った方法を見つけて、寒い時ならではの方法で実施していきましょう。

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2019年2月15日 (金)

寒い冬にできる痩せる運動とは?part.1~専門家による健康科学情報

寒い冬は外に出て、運動をしたい気持ちにならないかもしれません。
そんな時、体重落としたり、痩せたりするために、どんな運動をしたら、良いでしょうか?
今回はそんな寒い冬の運動の実施内容についてまとめます。

‐‐‐■自宅でできる運動‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
自宅でできる運動の代表に、道具等を使った実施方法があります。
腹筋マシン、ぶら下がり、エクササイズポール、有酸素マシンなど、フィットネス用品は数多く存在しています。
ご自宅に何かひとつくらいはあるのではないでしょうか?
また、道具を使わなくても、腕立てやストレッチ、腿上げなどもできます。
さて、一体何がいいのでしょうか?

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‐‐‐■痩せるためには、多くの時間動くことが大切‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
身体の脂肪を燃焼させるには、ある程度の強度で、一定時間、身体を動かす必要があります。
すなわち、ストレッチを2~3種類の実施では、あまり多くの脂肪を燃やすことはできません。
座っている時よりも脂肪の燃焼量は多いですが、ジョギングなどと比較すると、かなり少ない量になるのが実際です。
そのため、痩せるという目的とは、程遠いと言わざるをえません。
一方、筋力トレーニングは、強度が高い半面、実際に動いている時間は短いものです。
セット間は、運動ではないため、意外と実施している時間は短くなってしまいます。

‐‐‐■長く動く自宅でできる運動‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
脂肪を燃やすことを目的とした時には、自宅にフィットネスバイク等を持っている方は、それが一番いいでしょう。
テレビを見ながらなど、何かを実施しながら長時間実施するのが最適と言えるでしょう。
古典的な踏み台昇降も、有効ですが、膝に負担がかかるため、膝痛の人にはデメリットも存在します。
また、道具がなくても、腿上げや足踏みといった事も、歩行と同じような運動になりますので、ウォーキングに近い効果が得られると考えられます。

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このように、体重減少を目的としたときには、時間が長くなるように運動を選ぶ必要があります。

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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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2019年2月12日 (火)

【運動時の低体温症にも注意!】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

低体温症はマラソンなどの中継でもよく耳にする言葉だと思います。
しかし、なぜ走っているのに低体温になってしまうのか疑問に思ったことはありませんか?
低体温症はアスリートだけでなく、一般の方でも起こりえる症状です。
さらに低体温症は、運動中にだけ起こりうる症状ではなく、日常生活の中でも発症する可能性があります。

‐‐‐■低体温症とは?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
一般的な低体温症とは、不慮の事態に起こるため、「偶発性低体温症」と言われ、深部体温(直腸温,膀胱温,食道温,肺動脈温など)が35℃以下に低下した状態を指します(日本救急医学会)。
深部体温が低下すればするほど症状は重くなり、28℃を下回ると心停止する場合があるとされ、体温の維持は非常に重要です。
低体温症は、身体の中で作る熱(熱産生)よりも寒さなどによって身体の熱が奪われる(熱喪失)が大きくなることによって、引き起こされます。

‐‐‐■低体温症にならない身体の仕組み‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
身体が寒いと感じた時、身震いをした経験は誰もがあると思います。
これをジバリングと言い、震えによって急激に熱産生を行うことで身体を温めようとする生理的反応の1つです。
ジバリングは、一時的に身体を温める効果がありますが、長時間続くような場合は、身体が寒さを感じている可能性が高く、防寒する必要があります。
さらに、寒くなると血管を収縮させるホルモンが分泌され、熱が逃げないように体温を一定に保とうとする働きもあります。

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‐‐‐■運動中に低体温‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
一般的に、運動を実施すると、体温は上昇しますが、外気温が低いと身体から気化熱によって、体温が奪われ、低体温症を引き起こします。
非常に気温が低いことに加えて、汗や雨などによって身体や衣服が湿った状態であったり、風が強かったりなども低体温症を引き起こす要因となります。
また、子どもや体脂肪が少なく痩せている人などは陥りやすいとされ、年齢や体型によってもリスクが異なります。
そのため、寒い冬に運動する場合、運動開始時に寒いと感じていなくても、重ね着などを心がけましょう。
汗をかかないように、薄着で行くのは禁物です。
また、綿のインナーは、避け蒸発しやすい素材を着たり、手袋や帽子などの着用も心がけましょう。
さらに、飲み物などの温度にも注意しながら、冬場の運動を実施しましょう。

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岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

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