カテゴリ「★セルフメディケーション~専門家による健康科学情報」の119件の記事

2019年10月 4日 (金)

【長時間の入浴は良いの?】~専門家による健康科学情報

少しずつ気温も下がり、朝晩は少々肌寒くなる季節となってきました。
寒くなるとお風呂に浸かり、身体を温めたり、疲れを取りたくなったりすると思います。
お風呂に入るとき、長時間入った方が、「汗をいっぱいかくから痩せる」や「保湿効果がある」といったことを思い浮かべる方もいるのではないでしょうか?
しかし、最近では、30分以上の長風呂はあまり美容や健康には良くないことが明らかとなってきています。
そこで今回は、長時間の入浴について解説します。

‐‐‐■長風呂が良くない理由とは?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
●脱水によるめまいなどの体調不良
長時間の入浴は、発汗により体内の水分を多く失う脱水状態となり、めまいやふらつきを引き起こす場合があります。
特に高温の場合は、血流が良くなることで脳に血流が集中することで、「のぼせ」の状態となり、吐き気なども伴う場合があります。
●乾燥
お湯に浸かっているから保湿されていると勘違いをしている方もいるかもしれません。
水道水からお湯を入れている場合(塩素が含まれている)は、皮膚表面の油分や保湿成分(セラミドなど)が流されてしまうため、乾燥しやすい状態になると言われています。

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●水圧による身体への負荷
短時間の入浴は、水圧の作用がはたらき、血行が促進されるため、むくみの解消などの効果が期待できます。
しかし、長時間の入浴は、通常よりも心拍数が高い状態が続くため、心臓へ大きな負担がかかってしまいます。
そのため、リラックスどころか身体が疲れてしまいます。
また、心拍数が高い状態が続くと、交感神経が刺激され、寝つきが悪くなるなど、睡眠に影響が出ることもあります。

‐‐‐■長風呂によるダイエットの効果は期待できない‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
長時間の入浴によって、汗をたくさん出すことで脂肪が燃えていると思っている方もいるかもしれません。
入浴によって消費するエネルギーは、安静に座っているときとほとんど変わらないため、長く入浴したとしても、体重を落とす効果はあまり期待できません。
また、入浴後に体重を測ると減っている場合は、汗によって水分が失われていることがほとんどです。
入浴によって出る汗は、身体の内部が熱くなりすぎないように水分を出すことで冷やそうとするはたらきであり、脂肪が燃えているわけではありません。
よって、長時間の入浴によって汗をたくさん出すことは、体重の減少にはつながらず、身体へ大きな負担をかかるだけとなってしまいます。

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‐‐‐■正しい入浴の仕方‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
入浴は10~15分程度で、身体をリラックスさせ、睡眠の質を高めるなどの効果が得られます。
どうしても長く入りたいという場合は、ぬるめのお湯で20~30分程度の半身浴であれば身体への負担も少ないでしょう。
しかし、半身浴であっても、30分以上の入浴は身体に負担がかかりますので、入りすぎに注意しましょう。
また、10~15分の入浴であっても身体から水分は出てしまいますので、脱水状態を防ぐために入浴前にコップ1杯のお水を飲むことを忘れないでください。
お風呂にテレビがついている場合やスマートフォンなどを持ち込んで動画を見るなども長風呂の原因となりますので、注意しましょう。

画像出典:

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岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

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2019年9月27日 (金)

【不眠は続くと問題に!?】~専門家による健康科学情報

最近、眠ろうとしても眠れなかったり、夜中に起きてしまったりなど、睡眠に不安を持っていませんか?
また、十分な睡眠がとれないことによって、日中に眠気や集中力の低下なども引き起こしていませんか?
このような状態が長期間続いている方は不眠症の可能性があります。
そこで、今回は不眠症の症状と不眠の原因・予防法について解説します。

‐‐‐■不眠症とは?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
不眠症は、睡眠に関する問題が一時的ではなく、長期間(1ヶ月以上)続き、日中に精神や身体の不調により生活の支障が出る場合に診断される病気です。
この場合の精神や身体の不調とは、倦怠感や意欲・集中力低下、抑うつ状態、頭痛、めまい、食欲不振などが挙げられます。
不眠症の場合、ただ単に眠れないだけでなく、「日中に不調が出現する」ことが問題とされており、眠りが浅く感じられても昼間の生活に支障がなければ不眠症とは診断されないことがほとんどです。

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‐‐‐■不眠症の種類‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
不眠症の種類は主に4パターンがあり、複数当てはまる場合もあります。
●入眠障害
いわゆる「寝つきが悪い」状態です。
一般的には、寝床に入ってから眠るまでに30分以内と言われています。
日本睡眠学会では、眠るまでに2時間以上かかる場合を入眠障害と定義していますが、いつもよりも寝つきが悪くなり、次の日に支障が出ているかが目安となります。

●中途覚醒
眠りが浅く途中で何度も目が覚めてしまう状態です。夜中にお手洗いに行きたくなって起きる場合もこの症状に当てはまります。

●早朝覚醒
予定の起床時間よりもずっと早く(2時間以上前)目覚めてしまう状態で、加齢が原因とされることも多い症状です。

●熟眠障害
睡眠時間は足りているのに、眠りが浅く、ぐっすり眠れたという満足感が得られない、疲れが取れない状態です。

‐‐‐■不眠の原因‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
不眠を引き起こす原因は様々で、個人によって異なります。

①生活習慣
普段の生活で、長時間の昼寝(30分以上)をしている場合や運動不足、喫煙、飲酒、お風呂はシャワーのみで済ませてしまう、PCやスマホを寝る直前まで使用しているなどが不眠の原因として挙げられます。

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②ストレス
日々の心理的なストレスも当てはまりますが、「明日の朝早く起きないといけないから早く寝なきゃ」といった不安や焦り、緊張などによって入眠障害を引き起こす場合もあります。

③周りの環境
テレビなどの物音や照明が明るすぎる、においなども不眠の原因となることがあります。

④病気
睡眠に関係する病気が原因で不眠を引き起こす場合もあります。
例えば、寝ている途中に呼吸が止まり、睡眠の質の低下につながる「睡眠時無呼吸症候群」や下肢を中心にむずむずとした感覚やかゆみが出る「レストレグレックス症候群(むずむず脚症候群)」、寝ているときに急にピクッと動く「周期性四肢運動障害」などが挙げられます。

‐‐‐■不眠の対処法‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
まずは上記の不眠の原因となっているものを見極め、適切な対策を取ることが望まれます。
例えば、
・寝る直前にスマートフォンやPCの使用を控える
・寝酒をしない
・お風呂に入ってリラックスする
・適度に運動(寝る前にストレッチなど)
・就寝時間と起床時間を一定にする
など、安眠につながる行動を心がけましょう。
その他、原因がわからないまたは、改善しない場合はかかりつけ医または専門医を受診し、睡眠薬など適切な処方を受けることをおすすめします。

画像出典:

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2019年9月 6日 (金)

【夏の終わりは体調管理に注意】~専門家による健康科学情報

朝晩は気温が低くなり、過ごしやすい季節となってきましたね。
今年の夏は気温だけでなく、湿度も高く、サウナのような暑さが続いたため、夏バテを引き起こした方も多いのではないでしょうか。
さらに、季節の変わり目は疲労が取れにくく体調を崩しやすい時期です。
今回は、自分の夏の習慣を振り返り、現在の疲労感を把握しながら、今後の対策を考え、体調を崩さないようにしましょう。

‐‐‐■夏の悪い習慣によって疲労が蓄積‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
●急激な気温差による自律神経の乱れ
ヒトの身体は自律神経によって体温調節をしており、暑い時には発汗などで熱を逃がし、寒い時は、筋肉をふるわせるシバリングなどが行われています。
しかし、急激な気温差は、すぐに体温調節ができず、自律神経の働きが乱れることで、疲労の蓄積や体調不良(めまい、発熱、下痢など)を引き起こします。
特に夏場、屋外の暑い環境から屋内のエアコンなどが効いた部屋への移動が頻繁にあった方は、疲労が残っていませんか?

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●食生活の乱れ
冷たい食べ物や飲み物などの摂取は胃腸が冷え、消化・吸収機能が低下するため、身体へ大きな負担がかかります。
さらに、そうめんやそばなどの麺類だけで済ませている場合は、ビタミンやタンパク質の栄養が十分に摂取できていないため、疲労回復が遅くなります。

‐‐‐■夏から秋は気温や気圧の変化に注意‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
日中暑く、朝晩は冷え込むような急激な気温差(5℃以上)、自律神経が乱れやすく、疲労が蓄積されやすくなります。
また、9月は特に台風が多い季節でもあり、 気圧の変化によっても体調不良を引き起こします。
台風などの低気圧が近づくと、気圧の変化を感じる内耳が敏感に反応し、自律神経が乱れることで、頭痛を引き起こすと言われています。
また、身体へかかる圧が低くなると、血管が拡張し、血流が緩やかになるため、顔や足などがむくみやすくなったり、神経などを圧迫することで関節痛を引き起こしたり、ひどくなったりします。

‐‐‐■夏の終わりの疲労感を取る方法‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
●お風呂に入る
お風呂はシャワーで済ますのではなく、湯船に浸かることで、身体が温まり、血流の改善や気温差で乱れた自律神経のバランスを整えることができます。
ぬるめのお湯で10~15分程度を目安に入り、リラックスして、身体にかかったストレスや疲れを取り除きましょう。

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●バランスの良い食事を心がける
まずは1日3食バランスの良い食事を心がけましょう。
特に、身体の機能を調整するホルモンや免疫力を高めるタンパク質や疲労回復の効果のあるビタミンB1の摂取を意識しましょう。
また、みそ汁やスープなどは、身体を温め消化機能なども低下しにくくなるほか、多くの食材を摂取しやすいのでおすすめです。

●積極的に体を動かす
自律神経が乱れ、気分が優れないと身体を動かすのがおっくうになりがちです。
普段から身体を動かす習慣のない方は、散歩したり、ストレッチをしたりするだけでも、リフレッシュすることができ、疲労感の軽減も期待できます。

画像出典:

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2019年8月16日 (金)

【夏でも運動を続けるコツ】~専門家による健康科学情報

これまで、水分補給の仕方や日焼けなど、夏に注意してほしい点について解説をしてきました。
暑い日が続いていますが、お盆休みなどで運動量が落ちたり、体重が増えたりしていませんか?
また、冷房の効いた部屋でゴロゴロしているだけでは、体温調節ができなくなり、より熱中症になる危険性も高くなります。
そこで今回は、夏でも運動が続けられるような工夫や方法をご紹介します。

‐‐‐■暑い時間帯は避ける‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
昼間の時間帯は気温が最も高くなり、熱中症の危険性も高くなります。
そのため、昼間に比べ気温が低くなる早朝や夕方から夜の時間帯にかけて運動行うと良いでしょう。
なかなか運動を始められない人は、早朝にラジオ体操など短い時間でも良いので始めてみましょう。

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‐‐‐■入浴前に運動する‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
夏は汗をかきたくないという理由から運動をやめてしまう人も多いのではないでしょうか?
また、朝は汗をかかないようにできるだけゆっくり歩いたり、バスに乗ったりとできるだけ汗をかかないようにしている人は運動量が低下しているので、注意が必要です。
そこで、暑い時間を避けて運動するほかに、入浴前に運動をすると、すぐ汗を流すことができるため、おススメです。
例えば、通勤の帰り道はバスに乗らず歩いたり、普段歩いている人は速歩をしたり、帰宅後に脱衣所で筋トレをしたりなど、工夫してみましょう。

‐‐‐■涼しい場所で運動をする‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
運動はわざわざ暑い場所で実施する必要はありません。
室内であれば、冷房の効いた部屋で実施したり、屋外であれば、できるだけ日陰の場所を歩いたりと工夫次第で快適に運動ができます。
特に普段から冷房の効いた部屋で過ごし、汗をあまりかかない人は、短い時間でも積極的に行い汗をかくようにしましょう。

‐‐‐■室内で簡単!運動の紹介‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
極力動ないように座ったり寝転んだりしていると、下半身の筋力は低下してしまいます。
その場で立ってできる運動を2つ紹介しますので、実践してみましょう。
●スクワット
太ももやお尻の筋力を鍛える代表的な運動です。
膝は90度になるまで曲げ、つま先よりも前に出ないようにお尻を下げていきましょう。
よりゆっくり実施することで効果が高まりますが、1セット10~15回できつくなる程度で実施してみましょう。

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●その場足踏み(腿上げ)
脚の付け根の筋肉(腸腰筋など)を鍛える運動の1つです。
やり方はシンプルで、膝をできるだけ高く上げながらその場で足踏みをします。
1セット30~40歩(または30秒)を目安に2~3セット実施するだけでも良い運動になります。

画像出典:

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2019年8月 2日 (金)

【日焼けのタイプは人によって違う?】~専門家による健康科学情報

梅雨が明け、連日暑さが続いていますが、水分補給など熱中症対策はできていますか?
また、肌が黒くならないように日焼け対策をしている人も多いのではないでしょうか?
日焼けは、「すぐに赤くなり黒くなる人」や「赤くはならず、黒くなる人」など、人によってタイプが異なり、その人に合った日焼け対策が必要となります。
今回は、日焼けのタイプについて解説をしますので、自分がどのタイプに当てはまるのか確認してみましょう。

‐‐‐■日焼けとは?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
日焼けは、肌が赤くなるサンバーン肌が黒くなるサンタンの2種類に分けられます。
サンバーンは日光皮膚炎と呼ばれ、やけどと同じ状態で、ヒリヒリと痛みを感じたり、水ぶくれができたりします。
主に、紫外線のUV-Bという強い日差しを浴びた際に起こります。
一方、肌が黒くなるサンタンは、メラノサイトという色素形成細胞が紫外線などの刺激によってメラニンを生成することで、起こります。
メラニンは肌の色が黒くなるだけではなく、紫外線を吸収し、肌内部の組織(コラーゲンなど)を守る役割(サンスクリーン)があります。
日焼けはいずれも紫外線によって肌にダメージを受けた状態で、シミやしわ、皮膚がんの原因となるため、対策が必要です。

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‐‐‐■日焼けのパターン‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
日焼けは、メラニンを生成する能力によってパターンが異なり、大きく3種類に分けられます。

①肌が赤くなるが、黒くならない人
このタイプの人は、メラニンの生成が少ないため、黒くなりにくい、いわゆる色白の人です。
このタイプは、メラニンの生成が少ないため肌内部の組織は紫外線の影響を受けやすく、皮膚がんなどの危険性も高いと言われています。
そのため、帽子の着用や日傘を差すなど、直接太陽光にあたらない工夫やSPFの数値が高い日焼け止めを使用することが望まれます。

②肌が赤くならず、すぐに黒くなる人
紫外線を浴びるとメラニンを大量に生成するタイプで、UV-Aを浴びるだけでも肌は黒くなります。
①のタイプに比べ、皮膚がんなどになる可能性は低いと言われていますが、日頃から対策をしなければシミやしわが増えていきます。
このタイプの人は、PAが高い日焼け止め を塗ることで、肌の色は黒くなりにくくなります。

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③肌が赤くなり、黒くなる人
このタイプは①、②のどちらのタイプも合わせ持っているため、場合によって対策をする必要があります。
日頃から、日焼け対策を行い肌が赤くならないようできるだけ太陽光を浴びないように注意しましょう。

‐‐‐■最後に‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
これらのタイプは遺伝によって決まっていると言われています。
まずは、自分がどのタイプであるかを理解し、それに応じた対策をしていきましょう。

画像出典:

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2019年7月19日 (金)

【脱水と適切な水分補給】~専門家による健康科学情報

夏本番、気温が高い日がまだまだ続きますが、水分補給など熱中症対策は万全ですか?
正しい水分補給ができなければ、脱水状態となり、体温調節がうまくできず、熱中症となる場合があります。
脱水を防ぐためにはただ水を飲めば良いというわけではなく、塩分や糖分の摂取や補給するタイミングに注意が必要です。
この記事で、適切な水分補給の方法を確認していきましょう。

‐‐‐■体内の水分について‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
人の身体は約60%の水分で構成されています。
体内の水分は、水とカリウムイオンやナトリウムイオンなどの電解質(ミネラル)が含まれており、体液と呼ばれます。
体液は、筋肉の収縮や神経伝達、体液の浸透圧の調整などの役割を担っており、生命の維持活動には欠かせない物質です。
体液が汗などによって失うと脱水状態となり、頭痛やめまい、最悪の場合、死に至ることもあります。

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‐‐‐■水分補給はこまめに少しずつ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
脱水を防ぐためには、汗などで失った同等の量の水分と電解質を目安に摂取しましょう。
のどが渇いてからではすでに脱水の状態ですので、のどが渇く前に摂取するのが理想です。
その際、一気飲みをした場合、飲んだ水分のほとんどは吸収されずに尿として排出されてしまうため、コップ1杯ずつ程度とこまめ(30分~1時間に1回程度)に摂取すると良いでしょう。

‐‐‐■水分補給は水と電解質を含むものを‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
水分補給の際は、真水ではなく、0.1~0.2%(ナトリウム40~80mg/100ml)程度の電解質を含む水分を摂取することが推奨されています。
特に運動の実施などで大量に汗をかいた際、一度に大量の水のみを摂取すると、体内の電解質のバランスが崩れてしまうため、体調不良を引き起こす場合もあるので注意が必要です。
市販されているスポーツドリンクや経口補水液(塩とブドウ糖を混合し水に溶かした飲料)はお手軽な方法ですが、摂取のしすぎには注意しましょう。
また、1リットルの水に、食塩を2g程度と角砂糖を溶かすなど、自分で作ることも可能です。

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‐‐‐■最後に‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
水分補給は、電解質を含んだ水分を汗で出た量と同じ量摂取することが理想と解説をしました。
しかし、高血圧の方や高血糖の方で塩分や糖分を控える必要がある場合は、主治医の指示に従って摂取量を決めることをおすすめします。
適切な水分補給で、暑さを乗り切りましょう!

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2019年7月 5日 (金)

【夏の入浴について】~専門家による健康科学情報

これから夏本番ですが、暑いからと言って、湯船に入らず、シャワーだけで済ませていませんか?
暑い時期でも湯船に入ることは夏バテや寝不足の予防・対策となります。
今回は、夏場の入浴の効果や注意点について解説します。

‐‐‐■湯船につかることで快眠につながります‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
夜は蒸し暑くなる日も多く、入眠できなかったり、睡眠の質が低下したりするため、不眠状態が続き、体調不良につながります。
眠気は、身体の体温が下がるとともに感じるようになると言われています。
就寝1~2時間前には湯船に浸かり、体温を上げ、就寝時には体温が下がっている状態となることで自然と眠りにつくことができます。
また、湯船に浸かることで、浮力の作用によって筋肉や関節への負担が軽くなり、緊張がほぐれ、身体もリラックスするため、快眠につながります。

‐‐‐■冷えた身体を温める‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
夏はエアコンの効いた部屋で作業したり、冷たい食べ物を食べたり、かえって身体を冷やしていませんか?
身体が冷えた状態が続くと汗腺の働きが鈍くなり、発汗による体温調節がうまくいかず、体調不良につながる場合があります。
冷えてしまった身体を湯船に入って温めて発汗することは、自律神経を整え、体内に溜まっている老廃物も一緒に出すことができます。
また、湯船は38~39℃前後と少しぬるめのお湯に10分程度浸かると良いでしょう。
熱い湯では交感神経を刺激するため逆に眠れなくなってしまいます。
さらに、入浴後に汗が止まらないからとクーラーなどで急激に身体を冷やそうとすると、汗腺が閉じてしまい体内の熱が逃げなくなってしまいますので、自然に汗がひくのを待ちましょう。

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‐‐‐■汗はきちんと洗い流そう‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
夏場は多くの汗をかき、身体もベタベタするため、さっぱりと洗い流したいですよね。
汗は放置すると、臭いが発生したり、肌荒れやかぶれたりすることもありますので、肌の汚れは洗い流す必要があります。
汗腺は身体が温まると開きますが、シャワーだけで済ませようとすると、汗を十分にかけず、汚れが残ってしまう可能性もあります。
お風呂に入る際は、表面の汚れをお湯で流してから、入浴し、少し身体を温めてから身体を洗うことで、汗腺が広がり、より効率よく身体の汚れを洗い流すことができます。
しかし、汗腺の広がった皮膚は傷つきやすいので、ゴシゴシ洗わず優しく洗うように注意しましょう。

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‐‐‐■最後に‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
夏こそ湯船に浸かることの大切さは理解していただけたでしょうか?
入浴前後には、水やお茶など糖分の少ないものを飲んで水分補給して、脱水を防ぎましょう。

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2019年6月21日 (金)

【夏の対策】紫外線とは?~専門家による健康科学情報

梅雨入りし、雨の日も増えてきていますが、晴れ間が覗くと暑い日差しも照りつける時期ですね。
梅雨が明けると本格的に夏も始まり、気温の上昇や日差しもさらに強くなっていきます。
太陽の光に含まれる紫外線には、長時間肌に当たると日焼けなどの健康被害につながります。
6月~8月は最も紫外線が強まる時期ですので、紫外線について詳しく知り、自分に合った紫外線対策をしていきましょう。

‐‐‐■紫外線とは‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
太陽光は波長により、赤外線、可視光線、紫外線に分けられます。
紫外線は可視光線より波長が短くエネルギーの高い光のことを指します。
紫外線は、英語のUltravioletの頭文字を取って、UVと表記されることも多くあり、波長の長い方からUV-A、UV-B、UV-Cの3つに分類されます。
UV-Cはオゾン層によって吸収され、ほとんど地表に届くことはありませんが、UV-AとUV-Bは地表に到達し、それぞれ人体へ影響を及ぼします。

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‐‐‐■紫外線による健康被害‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
●UV-Aによる健康被害
UV-Aは地表に届く紫外線の約9割を占めると言われており、肌に蓄積的なダメージを与えます。
UV-Aは肌の奥にある真皮に到達し、コラーゲンやエラスチンなどを作る繊維芽細胞を傷つけることで、シワやたるみといった肌の老化を引き起こすと言われています。
さらに、メラニン色素の合成を増やし、肌が黒くなる(サンタン)の原因にもなります。
またUV-Aは窓ガラスや雲も突き抜けるため、曇りの日や室内にいる場合でも注意が必要です。

●UV-B
UV-Bは10%ほどしか地表に届きませんが、UV-Aに比べエネルギーが強く、肌が赤くなる日焼け(サンバーン)の主な原因となります。
その後、肌が黒くなるサンタンも引き起こしますが、UV-BはUV-Aに比べエネルギーが強く、メラニン色素が過剰に生成され、シミやそばかすの原因となります。
また、サンバーンは表皮の炎症(やけど)であるため、表皮細胞やDNAを傷つけたり、皮膚がんの原因となったりするため、長時間浴びることは大変危険であると言われています。

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‐‐‐■紫外線対策‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
紫外線対策として、日焼け止め製品を使用する人も多いと思います。
日焼け止めの製品には、それぞれ、どの程度日焼けの防御効果があるかを「SPF」と「PA」で表記されています。
●SPF
SPF(Sun Protection Factor)は、1〜50+までの数値で表示され、数値が大きい方が主にUV-Bに対する防御効果が高いと言われています。
日焼けすると肌が赤くなりやすい人、長時間外での作業やスポーツなどをする人はより高いものを選ぶことをおすすめします。

●PA
PA(Protection grade of UV-A)は+、++、+++、++++の4種類で表し、+の数が増えるほど、主にUV-Aの防御効果は高くなります。
曇りの日や室内でも対策をした人や肌が黒くなりやすい人、肌のハリがなくなってきたと感じる人は、こまめに使用してみると良いでしょう。
しかし、SPFやPAは防御指数が高いほど、肌荒れや乾燥など肌への負担もかかるため、環境や場面に応じて日焼け止め製品を使用すると良いでしょう。

日焼け止め以外にも、日傘をさすつばの広い帽子をかぶるサングラスをかける長袖や厚手の服を着る など、身につけるものや洋服の素材でより効果的に紫外線を防ぐことが可能です。
まずは、自分に合った紫外線対策を見つけてみましょう!

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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

詳細なプロフィールはこちら 

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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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2019年6月 7日 (金)

【沖縄フェア】沖縄の健康食材~専門家による健康科学情報

5月下旬は、各地で夏日を観測した日も多く、異例な暑さが続きましたね。
気温の変化が激しいこの時期も、熱中症になりやすいので、注意しましょう。

さて、タイムズスパ・レスタでは、6月~9月までの4か月間沖縄フェアを開催しています。
沖縄は温暖な気候のため、熱中症や夏バテ対策として摂取しておきたい栄養素が豊富に含まれている食材も多くあります。
今回は、夏バテや熱中症予防にも役立つ沖縄の食材について解説します。

‐‐‐■ゴーヤ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
「ゴーヤ」は沖縄の方言の呼び方で、正式には「ニガウリ」や「ツルレイシ」と呼ばれ、苦いことで有名な野菜です。
ゴーヤの苦みは「モモルデシン」という成分によるもので、胃腸の機能を整えるはたらきや食欲を増進させるはたらきがあり、夏バテ対策にぴったりの食材です。
また、ビタミンCも豊富に含まれており、コラーゲンの生成やシミの元となるメラニンの生成を防ぐはたらきもあります。
ビタミンCは、加熱するとこわれやすいと言われていますが、ゴーヤは過熱してもビタミンCが壊れにくいと言われており、ゴーヤチャンプル―などの炒め物でも摂取することができます。

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‐‐‐■海ブドウ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
海ブドウは、別名「クビレズタ」と呼ばれる海藻で、プチプチとした食感が特徴です。
海ブドウは、昆布やわかめなどの他の海藻と同じく、カルシウムやマグネシウムといったミネラルが多く含まれています。
カルシウムは、骨や歯の形成に欠かせない栄養素で乳製品などからも摂取できますが、海ブドウをはじめとした海藻類は、骨や歯の形成を助ける働きのあるマグネシウムも同時に摂取することができ、カルシウムを効率良く吸収することができます。
また、100gあたり4kcalと低カロリーかつ栄養価も高い食材で、ダイエットをしたい人にとっても人気のある食材です。

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‐‐‐■豚肉料理‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
沖縄料理には、ラフテーやミミガー、テビチなど豚肉が多く使われています。
豚肉には、糖質をエネルギーに変えるとき(糖代謝)に必要なビタミンB1が他の肉に比べ、多く含まれています。
ビタミンB1が不足すると糖代謝がうまく行われず、疲労物質がたまり、疲れやすくなったり、脳や神経機能が低下し、イライラしたりすると言われています。
特に、夏はそうめんやラーメン、食欲がない時は甘いお菓子だけで済ませるなど、食事が偏り、ビタミンB1が不足しがちです。
疲れが取れない、夏バテで食欲がない人は、ソーキそばのように豚肉が使われている沖縄料理食べてみるのも良いでしょう。

‐‐‐■シークヮーサー‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
シークヮーサーには、血糖値や血圧の上昇を抑える効果があるとされる、ポリフェノールの一種「ノビレチン」が他の柑橘類に比べ豊富に含まれています。
また、クエン酸も豊富に含んでおり、ミネラルの吸収を助ける作用がありますので、熱中症予防にもつながります。
シークワーサーはジュースにして飲んだり、レモンなどと同じように魚や揚げ物などに果汁をかけたりすると摂取しやすいでしょう。

このように沖縄料理には、熱中症や夏バテを防ぐ食材や料理がたくさんありますので、普段から取り入れて、暑い夏を乗り切りましょう!

★沖縄フェア限定料理&ドリンクでも上記の食材をたくさん取り入れています!
詳しくはこちら

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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

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2019年5月17日 (金)

五月病に注意しましょう!~専門家による健康科学情報

最近、仕事のやる気がない、疲労感が取れないなどの症状はありませんか。
このような症状は総称して五月病と呼ばれることが多く、皆さんも一度は耳にしたことがあると思います。
五月病は、放っておくと心の病気につながる可能性もありますので、注意が必要です。
そこで今回は、五月病について症状や原因、対策・解消方法について解説します。

‐‐‐■五月病とは‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
五月病という病名はなく、医学的定義もありませんが、一般的にゴールデンウィーク後の心や身体の不調のことを指します。
特に、五月病に見られる症状は、無気力感や不安感、疲労感、食欲不振、不眠、人との関わりがおっくうになるなど様々です。
さらに、学校や職場に行けなくなってしまうなど重症化してしまうケースもあります。
これらの症状から医学的には、軽度のうつ病や適応障害として医師から診断される場合が多いとされています。

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‐‐‐■五月病の原因は?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
では、なぜ五月病と呼ばれるのでしょうか?
五月病は、就職や進学、転勤や転居など新しい環境に適応できない場合に多くみられ、4月に大きな変化があった人ほど五月病を引き起こしやすいと言われています。
例えば、「人間関係がうまく築けない」、「新しい環境に慣れない」「理想と現実のギャップに差があった」、「今までの目標を叶えてしまい、次の目標を見失ってしまう」などが原因となることが多いようです。
さらに、性格にも原因があるとされ、几帳面、まじめ、責任感があるといった特徴のある人も五月病を引き起こしやすいと言われています。
これらの条件に当てはまる人は注意が必要です。

‐‐‐■五月病の対策、解消方法‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
五月病の症状を引き起こさないためには、運動、食事(栄養)、睡眠を充実させ、規則正しい生活を送り、心身ともにストレスを溜めないことが重要だとされています。
特に運動は、疲れが残らない程度の有酸素運動(ウォーキングやサイクリングなど)が有効と言われています。
有酸素運動は感情をコントロールする神経伝達物質「セロトニン」の分泌を促すことが報告されています。
例えば、デスクワークが多く、外出が少ない人は昼休みに散歩したり、通勤の際、1駅前で降りて帰ったりするなど、日常生活で10~15分程度、運動量を増やすことも有効です。
さらに普段身体を動かす時間のない人は、休日に30分程度散歩をするなど、身体を動かす(積極的休養:アクティブレスト)機会をつくることで、セロトニンの分泌を促し、ストレス解消にもつながります。

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‐‐‐■最後に‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
規則正しい生活のほかにも趣味を充実させること友人や家族などとコミュニケーションを図ることもストレスを溜めない方法の1つです。
また、このような症状は5月に限らず、夏休みや年末年始など長期休暇の後でも引き起こす可能性もあります。
五月病の症状が続く、また他の時期でも同じような症状が続いているなどの場合は、かかりつけ医へ受診することをおすすめします。

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岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

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