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2018年8月 3日 (金)

【糖質制限のメリットとデメリット】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

‐‐‐■糖質制限とは‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ダイエット法の一つとして根付いた糖質制限。
言葉の通り、体重減少などを目的として、糖質の摂取を制限するダイエット法ですが、実際の方法は人それぞれ違い、決まりはありません。
全く糖質を摂取しない人もいれば、夜ご飯だけ糖質をとらない人、ご飯だけ食べない人…。
体重減少を中心とする効果を得やすいことは事実ですが、果たしてその方法は正しいのでしょうか?

‐‐‐■糖質の摂取量‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
糖質の摂取量の目安は日本人の食事摂取基準2015年版(厚生労働省)に示されています。
その中で、糖質は摂取エネルギーの50~65%の摂取量にすることが推奨されています。エネルギー摂取量を2,000kcalとすると、糖質からの摂取は、1,000~1,300kcalとなります。仮に1,200kcalとしたときに、糖質の量にすると300gです。
糖質量の例として、ご飯一膳(150g)で糖質55gビール500mlで糖質17.5g牛乳1杯(210g)で10gなどがあげられます。
実際には、これら以外のほとんどの食品にも糖質が入っていることを考慮すると、ご飯が主食の日本人は日常的に糖質の摂取が多いことが予測されます。

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‐‐‐■糖質制限のメリット‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
日常的に糖質摂取量の多い人は、糖質を制限することによって、適切な糖質の摂取量に近づきます。
糖質の摂取量が多く過体重だった人は、その制限によって体重減少などの効果も現れやすいと考えられます。
特に、夕食ではご飯が多くなりがちで、一膳にするなどの改善は有効かつ継続しやすい糖質制限であると考えられます。
また遅い時間の食事は脂肪としても蓄積しやすく、その時間の食事量を減らすことは一石二鳥になる可能性が高いのです。

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‐‐‐■糖質制限のデメリット‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
糖質を3食すべてで0に近づけるような食事は最善と言えない可能性が高いのが事実です。
糖質にはエネルギーとしての役割もあることに加えて、長期間の糖質制限によって、摂取時の糖質の吸収率が上がることも指摘されています。
また、糖質制限によってタンパク質やビタミン、ミネラルなどの摂取量も減少すると、身体を作る肌や髪の毛、筋肉や骨などの減少にもつながります。

‐‐‐■糖尿病の方の糖質制限‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
糖尿病の患者さんは糖質制限を指示されていることがあります。一方で、服薬中の糖質制限は、低血糖を引き起こしたりする可能性もあります。
医師の指示に従い、正しい方法において実施する必要があります。

‐‐‐■最後に‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
糖質制限は、短期間で効果の現れやすい方法ですが、そのメリットとデメリットを理解した上で進める必要があります。また知識が少ない中で、自己流の実施は問題を引き起こす可能性や身体への負担があるため、注意が必要です。
糖質制限は現段階で、否定派と肯定派がいるのが事実。
決着が出ていないからこそ、バランスの良い基本に忠実な健康づくりがいいのではないでしょうか?

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<執筆者紹介>
位高駿夫[博士(スポーツ健康科学)]
株式会社ハイクラス 代表取締役
大学院在学中に会社設立し、博士号の学位取得とともに会社を本格始動。
「健康づくり支援事業」「スポーツ活動支援事業」「情報発信・研究事業」を柱に、事業を展開。
企業や行政において、中高年者や高齢者に対して運動を中心とした健康づくり指導を講義や実技を通して実施。また、プログラム作りなどから助言し、効果の出る仕組みから検討している。
東海大学や法政大学でも非常勤講師として、教鞭をとりながら、研究活動も実施中。

詳細なプロフィールはこちら

■協力:株式会社ハイクラス

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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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2018年7月27日 (金)

【肥満は遺伝するのか?】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

メタボリックシンドロームや隠れ肥満は、食事や運動を中心とする生活習慣の乱れによって生じます。
しかし、「太りやすい体質だから」「親も太っているから」と、自分の肥満の原因を遺伝のせいにしている人はいないでしょうか?
肥満に遺伝の影響があるのは事実ですが、どのように影響しているのでしょうか?

‐‐‐■肥満遺伝子はどんなものがあるの?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
報告により数は異なりますが、肥満と関係する遺伝子は50以上あるとされており、これらは俗称で肥満遺伝子と呼ばれています。
肥満遺伝子は、様々なメカニズムによって肥満の要因になりますが、ここでは代表的な2つの肥満遺伝子について簡単に説明します。

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①β3アドレナリン受容体(β3AR)遺伝子多型
この遺伝子多型では、全ての人が3タイプ(Trp/Trp型・Trp/Arg型・Arg/Arg型)のいずれかに分類されます。
この遺伝子は、脂肪燃焼作用や熱産生に影響を与えているとされています。
そのため、この遺伝子のタイプの違いによって、1日に消費するエネルギー量(基礎代謝量)に約200kcalの差がうまれるという研究報告もあります。
基礎代謝量に違いが生じるということは、同じ食事や運動をしていても、肥満や過体重になるかどうかに影響すると考えられます。

②脱共役たんぱく質1(UCP1)遺伝子多型
この遺伝子多型も3タイプに分類されますが、タイプによって褐色脂肪細胞という脂肪細胞の熱産生に違いが生じるとされています。
β3AR遺伝子多型と同様に、UCP1遺伝子多型のタイプの違いによって基礎代謝量に約100kcalの違いが生じるという研究報告もあります。
さらに、タイプによって、体脂肪量が異なることも研究で報告されており、肥満への影響が考えられています。

‐‐‐■肥満は遺伝より環境が原因‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
このように肥満や過体重に遺伝の影響があることは否定できません。特に、数多くある肥満遺伝子の組み合わせが悪い方は、肥満になりやすいということも十分に考えらえれます。
しかし、肥満はやはり遺伝だけが原因ではありません。その理由として、肥満になりやすい遺伝子タイプを持っているからと言って、必ず全ての方が太っているわけではないからです。
遺伝的に太りやすくても太っていない人は、日常の動く量を増やしたり、食事量を調整したりして、肥満にならないような対策をとっているのです。
つまり、自分の体質(遺伝)を理解して、食事や運動に気をつけているのです。
肥満の原因は、遺伝が3割、環境が7割ともある研究結果では報告されています。
「肥満や過体重が遺伝病である」ということは言われないことからも環境の要因が大きいことは明らかでしょう。

人の遺伝子を変えることはできません。自分の体質(遺伝)に合った生活習慣を構築していくことが大切なのです。

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‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
「肥満遺伝子」は存在し、これから遺伝子の影響が多く言われるようになると予測されます。
「私は太りやすい体質だから痩せられない」と思っていた人も、実際は自分の生活を再度見直す必要があるのです。どのような方法で改善していくのか徹底して考えていきましょう。

なお、自分の遺伝子が気になる方は遺伝子検査サービスも広がってきているので、活用してみるのも良いでしょう。

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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

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2018年7月20日 (金)

【痩せてる人も隠れ肥満かも?】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

2週にわたりメタボリックシンドローム(以下、メタボ)について解説しましたが、「自分は太ってないから関係ない!」と思った人もいるのではないでしょうか?
実は、体型的には痩せている人(体重が標準範囲である人)でも脂肪が多い、「隠れ肥満」となっている可能性もあるのです。自分は肥満ではないと思っている人もこの記事で、隠れ肥満でないかを確認しましょう。

‐‐‐■隠れ肥満とは?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
現在のところ、隠れ肥満に医学的な定義や判定基準はありません。一般的に、日本における肥満はBMI(体格指数)が25以上と定義されています。
この定義における肥満では、身長から算出される体重のみで判定されるため、体重過多の要因が“脂肪が多いのか”“筋肉が多いのか”などを判別することはできません。つまり、分類上はボディービルダーも肥満に分類されてしまうのです。
一般的に大部分の肥満の人は、脂肪量が多いと推察されますが、一部には、適正体重でありながら、脂肪量が多い人もいるのです。そのような方のことを俗称として「隠れ肥満」と呼んでいます。
脂肪量が多いかどうかは、一般的に体脂肪率で判定され、男性で25%以上、女性で30%以上は脂肪過多とされています。BMIが25未満の人も、体脂肪率から隠れ肥満でないかを確認してみましょう。

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‐‐‐■隠れ肥満の危険性‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
隠れ肥満は、見た目でわかりにくく、肥満の判定では該当しないため、すぐに気付くことはできません。
しかし、隠れ肥満は見た目に表れていなくても、体内に脂肪が多くある状態です。
この脂肪が内臓に蓄積されている場合、一般的なメタボと同様に動脈硬化の危険度は高くなります。
さらに、隠れ肥満は体重が標準的でありながら脂肪量が過剰であるため、骨量や筋肉量などの除脂肪量が少ない可能性も考えられます。
筋肉が少ないことによって基礎代謝量が低下したり、骨量が少ないことによって骨折や骨粗鬆症のリスクが上がったりすることにもつながります。

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‐‐‐■隠れ肥満の主な原因は?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
隠れ肥満の主な原因を3つ、ここでは解説します。

1つ目は、栄養不足です。
たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの摂取量が十分でないと、筋肉や骨の量を維持できず、減少傾向となります。さらに、臓器の働きは低下して、脂肪は減りにくくなります。

2つ目は、運動不足です。
運動量が少ないと、筋肉量や骨量は加齢に伴い徐々に減少していきます。
維持や増加のためにも、身体に一定の負荷をかける必要があるのです。
筋肉量が少ないと基礎代謝量が低下し、1日に消費できるエネルギー量が減少するため、脂肪は蓄積しやすくなります。

3つ目は、不適切なダイエットの繰り返しです。
不適切なダイエットを行うと、期間中は除脂肪量(筋肉など)と脂肪量の両方の減少によって、体重が落ちます。
しかし、リバウンドの際の体重増加は、脂肪量の増加が中心となることが一般的です。
そのため、不適切なダイエットを長年繰り返していくことで、除脂肪量は減少し、脂肪量が増加していくのです。
不適切なダイエットをすればするほど、隠れ肥満に近づいてしまう危険性があります。

‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
隠れ肥満の予防も、生活習慣病などと同様に、普段の運動や食事を適切にしておくことが大切なのです。
隠れ肥満は、特に、若い女性や高齢者に多いとされており、今、体重に問題がない方こそ、確認する必要があるのです。
メタボだけでなく、隠れ肥満にまで気をつけていきましょう。

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岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

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2018年7月13日 (金)

【メタボの判定基準は?】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

前回、メタボリックシンドローム(以下、メタボ)は肥満だけなく高血圧や高血糖、脂質代謝異常が組み合わさった状態で、その状態が長く続くと動脈硬化が進行し、心疾患や脳血管疾患などを引き起こす可能性があることを解説しました。今回は、メタボの判定基準について解説しますので、ご自身の健康診断の結果と照らし合わせながら確認していきましょう。

‐‐‐■メタボの判定基準(図1)‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
2005年に、メタボの判定基準は日本内科学会等内科系 8 学会が合同で策定しました。
メタボの判定には、「
腹囲(ウエスト周囲径)」、「トリグリセリド(中性脂肪)値」、「HDLコレステロール値」、「血圧(収縮期、拡張期)」、「空腹時血糖値」の項目を用います。

まず、腹囲は必須条件で、男性85cm、女性90cmを超えると内臓脂肪の蓄積が過剰とみなし、メタボ該当の第一条件を満たすことになります。
次に、腹囲の条件に該当した方の中で、血清脂質、血圧、血糖の3つの項目のうち2つ以上が基準値から外れていることで、メタボに該当となります。
なお、高トリグリセリド血症、低HDLコレステロール血症、高血圧、糖尿病をすでに発症しており、治療として服薬をしている場合は、数値に関わらず該当となります。

201807131‐‐‐■なぜ体重ではなく、腹囲で判定するのか‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
内臓脂肪面積がおよそ100cm2以上になると、動脈硬化やその他の疾患のリスクが上がることが報告されています。
内臓脂肪面積の正確な測定にはCTなどを用いる必要がありますが、現場で簡便に測定するのは不向きなため、内臓脂肪面積と相関のある腹囲を用いて測るようにしています。 
しかしながら、世界保健機関(WHO)の提示するメタボの国際的な基準では、男性84cm、女性80cmとしていて、男性の方が大きくなっていることもあり、今後さらなる研究によって、変化していくことも予測されます。

‐‐‐■該当する項目が多いと病気のリスクも高まる‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
メタボの判定基準となる①内臓脂肪の蓄積、②脂質異常、③高血圧、④高血糖の4項目は、該当する項目が多くなると、冠動脈疾患発症などの危険度が高くなるとされています。
4つの項目のうち1つも当てはまらない場合の冠動脈疾患を発症する危険性を1としたとき、4つのうちどれか1つでも当てはまる場合は約5倍、2つ当てはまる場合は約10倍となります。さらに、3つ以上当てはまる場合は、なんと約31倍も冠動脈疾患を発症する危険性があるとされています。
このことから、症状のない単なるメタボに該当するということだけでも、いかに健康上に大きな問題があるか改めて理解できたと思います。
なお、メタボでない状態でも、動脈硬化の危険は高まるため、1つも当てはまらないことが理想と言えるでしょう。

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‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
自分の結果を見返して当てはまる項目はいくつありましたか?
メタボに該当しない場合でも、1つ以上基準値から外れている項目があれば、病気のリスクは高い状態にあります。全ての項目が基準値内であったとしてもこれまでの数値と比較して悪化している項目があれば、今後メタボとなるリスクがありますので、要注意です。

内臓脂肪の蓄積は過食や運動不足が主な原因です。
バランスの良い食事、適度な運動を心がけて予防・改善をしていきましょう。

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岡本尚己[健康運動指導士]
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2018年7月 6日 (金)

【メタボリックシンドロームとは?】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

「メタボリックシンドローム(以下、メタボ)」という言葉はすでにみなさんも一度は耳にしたことがあると思います。
しかし、「メタボ=お腹周りが出ている、太っている」という理解ではありませんか?
「メタボ」は見た目が悪いだけでなく、重篤な病気につながる可能性のある危険な状態なのです。
今回は、「メタボ」がどんな状態で、どんな危険があるかについて確認していきましょう。

‐‐‐■メタボは動脈硬化を進行させる‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
メタボは別名「代謝異常症候群」や「内臓脂肪症候群」と呼ばれており、病気の名前ではなく、状態を指しています。メタボの状態とは、肥満(特に内臓脂肪の蓄積)に加え、高血圧、高血糖、脂質代謝異常が組み合わさっていることとされています。
つまり、肥満や過体重だけでメタボに該当するのではなく、血圧や血液の状態によって、メタボかどうかは決定されるのです。判断基準となる数値については次週の記事を参考にしてください。

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タボが続くと動脈硬化がすすむため、心筋梗塞(心疾患)や脳卒中(脳血管疾患)などの病気のリスクが高まります。
動脈硬化をリスクとする心疾患や脳血管疾患で日本人のおよそ4人に1人が亡くなっていることを考慮すると、「動脈硬化を防ぐ≒メタボを予防すること」で、死亡のリスクを低下させることができるのです。動脈硬化の危険因子には、加齢や喫煙、体質(家族歴)などもあるため肥満でなくとも、動脈硬化の進行には注意が必要です。

‐‐‐■動脈硬化は内臓脂肪の蓄積から始まる‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
余分にエネルギーを摂取した時、余った分のエネルギーは、まず肝臓や腸管膜(小腸や大腸を支えている膜)に「内臓脂肪」として蓄えられます。
この内臓脂肪の過剰な蓄積によって、アディポカイトサインと呼ばれる脂肪から分泌される生理活性物質に異常を起こします。不都合なホルモンの分泌は増加し、よいホルモンの分泌は減少するため、高血圧、高血糖、脂質代謝異常を介して、動脈硬化を引き起こしやすくなるのです。
また、内臓脂肪は合成と分解のスピードが早く、血液中に放出される機会も多くなるため、血液中の脂質が増加しやすくなります。
このように、内臓脂肪の蓄積によって、動脈硬化を進行させながら、糖尿病や高脂血症、高血圧症を引き起こしやすくなるため、内臓脂肪の量を日常から適切にしておくことが健康づくりでは重要です。

‐‐‐■メタボの進行は自覚症状がないから危険‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
メタボの危険なところは太ってきたという自覚はあっても、それ以外の症状を自覚することはほとんどないことです。実際にみなさんも健康診断等の結果で異常を指摘された時を思い出してみてください。
特に指摘をされても、「痛い」「つらい」などの自覚症状がないため、問題ないと思ってしまう人が少なくないのです。
しかし、その間も気付かぬうちに動脈硬化がすすんでしまい、血管が硬くなり、なかなか元には戻らなくなってしまうのです。健康診断で指摘された異常値は、指導などが入らないときほど、改善する可能性がある初期の悪い状態なのです。後回しにすることなく、早めに改善に向けて取り組みを始めましょう。

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‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
メタボはお腹が出ている(内臓脂肪が多い)という体型的なことだけでなく、動脈硬化を進行させ、死に直結するような病気を引き起こす状態であることは理解できたでしょうか?
メタボ予防の入口は、動脈硬化を進行させる内臓脂肪を蓄積させないことが大切です。
暴飲暴食をしている人や毎年体重が増えている人は要注意ですので、改善を始めていきましょう。

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2018年6月22日 (金)

ダイエットを科学する【エネルギー収支バランス】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

ダイエットでは、食事量を減らしたり、運動量を増やしたりすることがほとんどだと思います。
実際、1kgの脂肪を減らすためにはどれくらいの食事制限または運動をすればよいのかご存知ですか?
これらについて「エネルギー収支バランス」という観点から解説します。

‐‐■エネルギー収支バランスとは‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
エネルギー収支バランスとは、食事などによって摂取したエネルギー量と基礎代謝や運動などによって消費したエネルギー量のバランスのことを指します。
この摂取と消費のエネルギー量のバランスによって体重は増減しています。
つまり、摂取エネルギー量と消費エネルギー量が同じとき、体重は変わらず維持されます。
一方、摂取エネルギー量の方が多く、消費エネルギー量が少ない場合、体重が増加します。

201806221例えば、食事制限をしていても痩せない人は、日常生活での運動が少ない可能性が考えられます。
一方で、運動をしているけど痩せないという人は、摂取エネルギーを増やすような食べ物を無意識に多く食べてしまっていたりするのかもしれません。
このように、エネルギー収支バランスから体重の増減を考えていくとわかりやすくなります。

‐‐‐■1kgの脂肪を減らすためには?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
それでは、1kgの脂肪を減らすためにはどれくらいのエネルギー収支バランスが良いのでしょうか。
脂肪1kgを燃焼させるには、約7200kcal消費エネルギー量が摂取エネルギー量よりも上回る必要があるとされています。
例えば、脂肪1kgを1週間で減らそうとする場合、1日あたり1000kcal以上も消費エネルギー量が上回る必要があります。
しかし、これは皆さんも想像している通り、達成は難しいですし、体調不良を引き起こすことも考えられます。
そのため、1ヶ月で脂肪1kgの減少を考えてみましょう。30日で減らす場合、消費エネルギー量が1日、240kcal分、上回ることが必要です。
これは意外ときつい部分もあるので、つらい方は1日120kcalで実施し、1ヶ月0.5kg、6か月で約3kgの脂肪量減少を目指すようにしましょう。

‐‐‐■1日240kcal減らすために‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
先ほどの1日に240cal消費カロリーエネルギー量を増やす場合、どんなことに実施すると良いのでしょうか。
例えば食事であれば、
「ご飯を大盛から普通盛にする(ご飯100gあたり168kcal)」
「甘いコーヒーを控える(缶コーヒー1本あたり50~60kcal)」
「仕事中などで口にするチョコレートを控える(1かけら5gあたり約20kcal)」
など、食事の量をすこしだけ減らしたり、3回の食事以外でついつい口にしてしまうものを変えたりすると、摂取エネルギー量を少なくすることができます。

201806222一方運動であれば、
「お昼休みに少し散歩をする」
「帰り道に1駅前で降りる」
「最寄駅から遠回りして家まで歩く」
「仕事中は1つ上のトイレに階段を使用する」
など、いつもよりも多く身体を動かすことを意識してみましょう。
10分(約1,000歩)程度歩く時間が増えると体重の半分のエネルギー量(体重100kgの人は50kcal、60kgの人は30kcal)の消費となります。
これらを組み合わせて消費エネルギー量が摂取エネルギー量より多くなるように意識してみましょう。

‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
体重の増減には、エネルギー収支バランスが影響しており、その中心を食事量や運動量が担っていることを説明しました。
摂取エネルギー量を減らすのか、消費エネルギー量を増やすのかを決めるところから考え、このエネルギー収支バランスをコントロールできるようにしましょう。
エネルギー収支バランスの計算をして計画を立てたら、日ごろから少し気にかけて自分の目指す体重、体組成に近づけていきましょう!

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2018年6月15日 (金)

ダイエットを科学する【推定エネルギー必要量】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

前回は基礎代謝について解説し、生命維持のために必ず消費している1日のエネルギー量(基礎代謝量)の計算をしました。
今回は、標準体重に向けてどれくらいエネルギーを摂取すべきかの参考となる推定エネルギー必要量を計算していきます。
推定エネルギー必要量は
『標準体重時の基礎代謝量×身体活動レベル(係数)』
で求めることができます。

‐‐‐■標準体重時の基礎代謝量‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
標準体重時の基礎代謝量は、前回までの2回の記事を参考にしながら計算をしていきます。
標準体重はBMIが22の時の体重(「身長(m)×身長(m)×22」)です。
そして、あなたの現在の年齢にあてはまる基礎代謝基準値(前回参照)に標準体重をかけることによって「標準体重時の基礎代謝量」を算出してください。

‐‐‐■身体活動レベル‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
身体活動レベルとは、「総エネルギー消費量を基礎代謝量で除したもの」と食事摂取基準2015で定義されています。
つまり、普段の生活の中での活動量がどの程度のレベルであるかを表しており、3つのレベルに分類されます。
自分の身体活動レベルは、日常の生活の中から思い出して当てはまるものを選びましょう。

●レベルⅠ(低い)
生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合はレベルⅠです。

●レベルⅡ(普通)
座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合はレベルⅡです。

●レベルⅢ(高い)
移動や立位の多い仕事への従事者。あるいは、スポーツなど余暇における活発な運動習慣をもっている場合はレベルⅢです。

201806151_2この身体活動レベルに性差はありません。
あなたの身体活動レベルが、どこに当てはまるのかを確認してください。

‐‐‐■実際に推定エネルギー必要量を計算してみましょう!‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
(例)35歳男性で身長170cm、身体活動レベルが普通(レベルⅡ:1.75)の場合
標準体重:1.7(m)×1.7(m)×22(kg/m2)=63.5kg
基礎代謝量:63.5(kg)×22.3(kcal/kg)=1,416(kcal/日)
推定エネルギー必要量:1,416(kcal)×1.75=2,478kcal/日
この男性の場合、2,478kcalという値が、BMI=22を目指すときに必要と推定されるエネルギー量になります。

理論上では、標準体重を維持するために必要なエネルギー量は2,478kcalが目安であり、これよりも多く食べ続けると、BMIは22よりも大きくなり、食べているエネルギー量に相当する体重に近づきます。
仕事現場などにおいて普段の身体活動レベルが高い(Ⅲ)場合でも休みの日が座位中心であれば、その日のレベルⅠやⅡとなってしまい、摂取すべき量も変わります。

201806152マラソンなどの特別きつい運動を実施した場合やその他の事情がある場合には、レベルⅢ以外の条件も考慮に入れる必要があり、専門家への確認が必要です。

‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
今回はBMIが22、つまり標準体重になるための推定エネルギー必要量を計算しました。
様々な活動によってエネルギー消費量は変動するため、あくまでも目安であることは忘れてはいけません。
しかし、一般的なお仕事をしている多くの場合、当てはまることが多いように思います。
自分がどれくらい食べていいのかわからない方は、今回算出した「推定エネルギー必要量」を参考にしてみましょう!

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2018年6月 8日 (金)

ダイエットを科学する【基礎代謝量とは?】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

「歳をとって『代謝』が落ちたから痩せなくなった、太った」という話をよく耳にします。
一般的に健康づくりにおいて、代謝とは「食べた物を分解や合成を繰り返して、エネルギーに変換すること」を指します。
代謝にはいくつか種類がありますが、よく会話にでてくる『代謝』という言葉のほとんどは「基礎代謝」を指している場合が多いように思います。

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‐‐‐■基礎代謝とは?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
厚生労働省の作成する『日本人の食事摂取基準2015』において、基礎代謝とは「身体的・精神的に安静にしている状態でのエネルギー代謝量であり、生命維持だけに必要なエネルギー(生きるために最低限必要なエネルギー)」と定義されています。
つまり、心臓が動いて全身に血液を送ったり、呼吸をしたり、体温を保ったりするなど、寝ている間も含め24時間エネルギーを生み出す必要があり、これが基礎代謝です。
生きている限り、じっとしていても誰もが基礎代謝として最低限のエネルギーを必ず消費しています。
そして、この生命維持のために必ず消費しているエネルギー量(kcal)のことを「基礎代謝量」と言います。
基礎代謝量は1日で消費するエネルギー量の約60~70%を占めるとされています。

‐‐‐■基礎代謝量の求め方‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
基礎代謝量は性別、年齢別の基礎代謝基準値(厚生労働省)をもとに算出することができます。
●男性の場合
18~29歳 → 24.0(kcal/kg)×体重(kg)
30~49歳 → 22.3(kcal/kg)×体重(kg)
50~69歳 → 21.5(kcal/kg)×体重(kg)
70歳~ → 21.5(kcal/kg)×体重(kg)
●女性の場合
18~29歳 → 23.6(kcal/kg)×体重(kg)
30~49歳 → 21.7(kcal/kg)×体重(kg)
50~69歳 → 20.7(kcal/kg)×体重(kg)
70歳~ → 20.7(kcal/kg)×体重(kg)

例えば、40歳女性で体重50kgの場合、
20.7(kcal/kg) × 50kg = 1,035kcalとなります。

計算式からも基礎代謝量は性別や年齢によって左右されることがわかります。

‐‐‐■基礎代謝の性差や年齢差‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
基礎代謝が行われる身体の器官は脳や肝臓などの内臓、そして筋肉が中心です。
脳や内臓、筋肉の大きさに多少の性差はありますが、それぞれの器官の機能に違いはありません。
つまり、女性よりも男性の方がそれぞれの器官が大きいため、基礎代謝基準値にも差が出ています。
また、加齢により基礎代謝量が落ちていくことの1つ要因として、筋肉量の減少があります。
筋肉量の減少によって、安静時に筋肉で消費するエネルギーだけでなく、運動時のエネルギー消費量にも影響します。
そのため、筋肉量の維持は、基礎代謝量の低下を予防するだけでなく、運動時のエネルギー消費量を維持するためにも重要なことなのです。

201806082‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
今回は、基礎代謝について解説しました。
普段何気なく使っている基礎代謝という言葉を理解し、さらに自分の基礎代謝量も計算して、知ることができたと思います。
基礎代謝量に運動や生活などによって消費したエネルギー量などを足し合わせると1日あたりの総消費エネルギー量となります。
そのため、総消費カロリーの中心となる基礎代謝量をまずは確認しておきましょう。

画像出典:https://www.photo-ac.com/

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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

詳細なプロフィールはこちら

■協力:株式会社ハイクラス

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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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2018年6月 1日 (金)

ダイエットを科学する【あなたの理想体重は?】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

誰しも、理想とする体型があり、一度は“ダイエット”を試したことがあると思います。
しかし、やみくもに体重のみを減らすようなダイエットでは、隠れ肥満(体重は問題ないが、筋肉量が少なく、体脂肪が多い状態)になってしまう可能性があります。
そのため、ダイエットを始める時には、自分の理想的な体重を知って、それに向けて目標を決めることが基本となります。

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‐‐‐■自分の標準体重を知ろう!‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
自分の身長から適切な体重を知りたい場合は、国際的に用いられている体格指数(BMI:Body Mass Index)から求めます。BMIは、代表的な肥満度の指標として使われています。
一般的には、BMIが22のときの体重が標準体重とされ、死亡率が低くなることが研究で報告されています。
日本では、BMIが25を超えると“肥満”と判定され、死亡のリスクが2倍以上になるとされており、積極的な減量が推奨されています。
一方、BMIが18.5未満の場合は“やせ(低体重)”と判定されます。
やせは一見モデル体型のようできれいに見えるという風潮もありますが、骨粗鬆症など健康問題のリスクが高くなることも報告されています。
また、鉄欠乏のような栄養不足の状態となり、貧血などの体調不良を引き起こしやすくなります。

‐‐‐■BMI・標準体重の計算方法‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
実際に自分のBMIと標準体重を計算してみましょう。
●BMI
「BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」
で求めることができ、18.5~25.0が標準の範囲内です。
●標準体重
「標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22(kg/m2)」
上記の計算で算出された値が標準体重(理想体重)です。
●肥満の基準となるとなる体重
「肥満の基準となる体重(kg)=身長(m)×身長(m)×25(kg/m2)」
自分にとっての肥満の基準となる体重も算出でき、この体重を超えるとあなたは肥満の判定になります。

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‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
BMIは体重のみで評価するため、アスリートなどの筋肉量が多い人は体脂肪が少なくても肥満と判定される場合があります。
自分の身長から計算された標準体重をダイエットの目標としてみましょう!
また、BMIが25を大きく超えている人は、いきなり標準体重を目標にすると道のりが長いので、まずはBMIが25となるような体重を目標にしてみましょう。

画像出典:https://www.photo-ac.com/

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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

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2018年5月25日 (金)

【効果的な水分補給とは?】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

一昔前の日本では、運動中に水分を摂ってはいけない、ということが通説のように言われていました。
しかし、水分を摂らずにいると、脱水やミネラル不足に伴い、熱中症を促すことになるのはこれまで読んできたみなさんはお分かりになったかと思います。
最終回の今回は、熱中症の予防に効果的な水分補給の方法についてお伝えします。

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‐‐‐■私たちの体内の水は純粋な水なのか?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
私たち人間の身体を構成する成分のうち、おおよそ60%は水分でできていますが、この水分は、純粋な水なのでしょうか?
答えは、“No”で、人間の身体の水は、塩分濃度が0.9%の体液と呼ばれる水分で満たされています。

‐‐‐■効果的な飲み物とは‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
体液がただの水分ではないことを考慮すると、ただの水よりもミネラル(塩分など)が入っているもののほうが身体には必要であり、塩分濃度が0.1~0.2%程度だと吸収しやすいといわれています。これがミネラル入りの水分が勧められる理由です。
しかし、ミネラル分の濃度が濃すぎる飲み物は、吸収する際に薄めるために身体の水を使ってしまい、薄すぎる飲み物ではミネラル不足の問題が発生してしまいます。
さらに、冷たい飲み物(5~15℃程度)を飲むことで身体への吸収が高まることもわかっています。一方で、冷たすぎる物は胃腸に負担を与え、暖かい物は身体を冷やす効果が低いため、望ましくありません。
つまり、まとめると、適度にミネラル分が入っている冷えた飲み物(スポーツドリンクなど)が効果的ということです。

‐‐‐■どのような飲み方がいいのか?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
暑くてのどが渇くと、一気に飲みたくなりますが、これも最適な水分摂取とは言えません。一気飲みでは、飲んだ水分の大半は吸収されずに尿として出てしまいます。
また、のどが渇いた時点では、既に身体に水分が足りていない状態です。そのため、のどが渇く前からこまめに水分を摂ることが必要です。

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‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
効果的な水分摂取のポイントとして、
1.濃すぎない(0.1~0.2%程度)のミネラルが入っている
2.よく冷えている(5~15℃)
3.こまめに分けて摂取
の3つがあります

今月の4回の記事を通して、熱中症に関する基礎知識のご紹介しました。
まずは自分の熱中症を予防するとともに、家族や友人の熱中症にも注意をしていきましょう。
暑い夏が少しでも健康で快適な時間となりますことを祈っております。

画像出典:https://www.pakutaso.com/、https://www.photo-ac.com/

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<執筆者紹介>
中村智洋[博士(スポーツ健康科学)]
高校生、大学生年代の自転車競技の指導を行い、エビデンスに基づいたトレーニングを展開。現場での指導とともに、自転車競技のパフォーマンス向上に関する研究活動も実施。

監修:株式会社ハイクラス

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