【夏の対策】紫外線とは?~専門家による健康科学情報
梅雨入りし、雨の日も増えてきていますが、晴れ間が覗くと暑い日差しも照りつける時期ですね。
梅雨が明けると本格的に夏も始まり、気温の上昇や日差しもさらに強くなっていきます。
太陽の光に含まれる紫外線には、長時間肌に当たると日焼けなどの健康被害につながります。
6月~8月は最も紫外線が強まる時期ですので、紫外線について詳しく知り、自分に合った紫外線対策をしていきましょう。
‐‐‐■紫外線とは‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
太陽光は波長により、赤外線、可視光線、紫外線に分けられます。
紫外線は可視光線より波長が短くエネルギーの高い光のことを指します。
紫外線は、英語のUltravioletの頭文字を取って、UVと表記されることも多くあり、波長の長い方からUV-A、UV-B、UV-Cの3つに分類されます。
UV-Cはオゾン層によって吸収され、ほとんど地表に届くことはありませんが、UV-AとUV-Bは地表に到達し、それぞれ人体へ影響を及ぼします。
‐‐‐■紫外線による健康被害‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
●UV-Aによる健康被害
UV-Aは地表に届く紫外線の約9割を占めると言われており、肌に蓄積的なダメージを与えます。
UV-Aは肌の奥にある真皮に到達し、コラーゲンやエラスチンなどを作る繊維芽細胞を傷つけることで、シワやたるみといった肌の老化を引き起こすと言われています。
さらに、メラニン色素の合成を増やし、肌が黒くなる(サンタン)の原因にもなります。
またUV-Aは窓ガラスや雲も突き抜けるため、曇りの日や室内にいる場合でも注意が必要です。
●UV-B
UV-Bは10%ほどしか地表に届きませんが、UV-Aに比べエネルギーが強く、肌が赤くなる日焼け(サンバーン)の主な原因となります。
その後、肌が黒くなるサンタンも引き起こしますが、UV-BはUV-Aに比べエネルギーが強く、メラニン色素が過剰に生成され、シミやそばかすの原因となります。
また、サンバーンは表皮の炎症(やけど)であるため、表皮細胞やDNAを傷つけたり、皮膚がんの原因となったりするため、長時間浴びることは大変危険であると言われています。
‐‐‐■紫外線対策‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
紫外線対策として、日焼け止め製品を使用する人も多いと思います。
日焼け止めの製品には、それぞれ、どの程度日焼けの防御効果があるかを「SPF」と「PA」で表記されています。
●SPF
SPF(Sun Protection Factor)は、1〜50+までの数値で表示され、数値が大きい方が主にUV-Bに対する防御効果が高いと言われています。
日焼けすると肌が赤くなりやすい人、長時間外での作業やスポーツなどをする人はより高いものを選ぶことをおすすめします。
●PA
PA(Protection grade of UV-A)は+、++、+++、++++の4種類で表し、+の数が増えるほど、主にUV-Aの防御効果は高くなります。
曇りの日や室内でも対策をした人や肌が黒くなりやすい人、肌のハリがなくなってきたと感じる人は、こまめに使用してみると良いでしょう。
しかし、SPFやPAは防御指数が高いほど、肌荒れや乾燥など肌への負担もかかるため、環境や場面に応じて日焼け止め製品を使用すると良いでしょう。
日焼け止め以外にも、日傘をさす、つばの広い帽子をかぶる、サングラスをかける、長袖や厚手の服を着る など、身につけるものや洋服の素材でより効果的に紫外線を防ぐことが可能です。
まずは、自分に合った紫外線対策を見つけてみましょう!
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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。
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