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2019年1月18日 (金)

【インフルエンザの予防】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

前回は、インフルエンザ基本的な情報についてまとめました。
今回は、インフルエンザの予防法を中心に解説していきます。

‐‐‐■インフルエンザワクチン‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
インフルエンザワクチンは、有効な予防方法です。
人はインフルエンザなどの感染症に罹患すると、病気を引き起こした病原体(ウイルス)への抗体(病原体に対抗する物質)が体内でつくられます。
これは、再度同じ病原体が体内に入ってきても大丈夫なように、その病原体に対して攻撃する仕組みであり、「免疫」と呼ばれています。
この免疫の仕組みを利用してつくられたのがワクチンで、感染する前にワクチンを接種することで、ウイルスに対する免疫をつくり、感染を予防します。
また、ワクチンの接種によって、重症化を避けることができるとされています。
特に高齢者や小児など、罹患した場合に重症になりやすい人たちは、ワクチン接種による予防が大切です。
しかしながら、ワクチンで対応していない型の感染症を予防することはできず、完全な予防はできません。

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‐‐‐■インフルエンザを予防するために‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
インフルエンザの感染のほとんどは、飛沫感染と接触感染のいずれかによるものです。
飛沫感染とは、感染者の咳やくしゃみなどで発生した飛沫を吸い込んで感染することを言います。
一方、接触感染は、感染者が触った後に同じ物を触り、その際にウイルスが付着した手などで、目や鼻、口に触れて感染することを言います。
2つの感染経路を断つことが、インフルエンザの予防につながります。
そのため、まず第一に、帰宅時の手洗いうがいやアルコール消毒のできるグッズを持ち歩くなど、ウイルスを付着させたままにしないことが大切です。
また、飛沫感染を防ぐために、口や鼻をティッシュなどで覆うように、マスクを着用することも有効です。
なお、忘れがちですが、感染の可能性がある場合、周りの人にうつさないためにマスクをしたり、欠勤する等、病原体を拡げないように配慮しましょう。

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‐‐‐■対処法‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
インフルエンザに感染したときは、どうすればよいでしょうか?
基本的な原則として、病院を受診するようにしましょう。

病院で処方される薬は主に、「インフルエンザウイルスに作用するもの(抗インフルエンザ薬など)」と「症状を緩和させるもの」の2種類があります。
抗インフルエンザ薬は、インフルエンザウイルスの増殖を抑制し、感染の早期に処方するほど、体内にいるウイルスの量を抑えることができます。
一方、高熱などの代表的なインフルエンザの症状に効く解熱剤などが服薬されることもあります。
しかし、アスピリンが含まれる解熱剤は、小児に使用すると、ライ症候群(急性脳症などを引き起こす病気)になる可能性があります。
インフルエンザの治療に薬は必要な場合が多いですが、自分で薬を選ぶことは大変危険です。
症状の軽い段階で専門医に受診し、適切な治療を行いましょう。

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<執筆者紹介>
宇野真里子[健康運動指導士]
東海大学大学院体育学研究科 修士課程在学中
「健康づくり支援事業」を中心に活動。
健康運動指導士の資格を取得し、ストレッチを中心とした高齢者の運動指導を実施。大学院では研究活動を勉強し、質の高い支援を現場に提供できるように奮闘中。

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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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