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2019年1月25日 (金)

【ノロウィルスの予防】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

前項までは、インフルエンザを解説しました。
今回は、ウイルスによる感染症で冬に流行することが多い、ノロウイルス感染症(ノロウイルス)について解説します。

‐‐‐■ノロウイルスとは‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ノロウイルスとは、ウイルス性胃腸炎や食中毒を引き起こすウイルスの1つです。
ノロウイルスは感染力が強く、集団発生に繋がりやすい特徴があります。また、食材などから感染する一次感染だけでなく、感染者の嘔吐物などから感染する二次感染が起こりやすいことも特徴とされています。

‐‐‐■主な症状‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ノロウイルスに感染した際の主な症状は、吐き気や嘔吐、下痢、腹痛、頭痛、のどの痛み、倦怠感などが多岐にわたります。
インフルエンザのような高熱はなく、発熱は軽い場合が多いとされています。
全体的に症状は軽いですが、ノロウイルスに効く抗ウイルス薬や予防するためのワクチンなどはないため、症状を緩和する治療で対応する以外にありません。
嘔吐や下痢などが続く場合は、脱水症状になる可能性があるため、十分な水分補給をしましょう。

‐‐‐■感染経路‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ノロウイルスに感染する経路は複数あります。
主な感染経路には、①経口感染(糞口感染)、②接触感染、③飛沫感染、④空気感染があります。

①経口感染(糞口感染)
ウイルスに汚染されたり、加熱が十分にされていない食材を食べた場合(牡蠣など)や、感染者が触った食品を食べて感染します。
ノロウイルスの感染経路の中では、経口感染(糞口感染)が最も多いとされています。

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②接触感染
感染者の吐物や便などに含まれるウイルスが手指に付き、その手で鼻や眼の粘膜を触ることで感染します。
人から直接的な感染だけでなく、物に付着するウイルスからの感染も接触感染にあたります。

③飛沫感染
感染者の吐物や便などを処理する際などに、飛び散ったウイルスを吸い込むことで感染します。

④空気(塵埃)感染
感染者の吐物や便などが乾燥し、ほこりなどに付着して、空気中を漂います。これを吸うことでも感染します。

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‐‐‐■予防方法‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
毎年のようにノロウイルスは流行し、多くの感染者を出しています。では、感染を避けるためには、何に気をつければ良いのでしょうか?

感染予防の方法をいくつか紹介するので、早速実践してみましょう。
・感染者と接触をしないようにする
手洗いうがいを心がける
・食材は加熱処理をする
・塩素系消毒剤やアルコール(アルコールは効果が弱い)を使って、しっかりと消毒を行う
・嘔吐や便などを処理した際に使用した手袋やマスクは捨てる

画像出典https://d1f5hsy4d47upe.cloudfront.net/91/913483d2073822f52adf34d6e9d4e074_w.jpg
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<執筆者紹介>
宇野真里子[健康運動指導士]
東海大学大学院体育学研究科 修士課程在学中
「健康づくり支援事業」を中心に活動。
健康運動指導士の資格を取得し、ストレッチを中心とした高齢者の運動指導を実施。大学院では研究活動を勉強し、質の高い支援を現場に提供できるように奮闘中。

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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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