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2018年7月 6日 (金)

【メタボリックシンドロームとは?】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

「メタボリックシンドローム(以下、メタボ)」という言葉はすでにみなさんも一度は耳にしたことがあると思います。
しかし、「メタボ=お腹周りが出ている、太っている」という理解ではありませんか?
「メタボ」は見た目が悪いだけでなく、重篤な病気につながる可能性のある危険な状態なのです。
今回は、「メタボ」がどんな状態で、どんな危険があるかについて確認していきましょう。

‐‐‐■メタボは動脈硬化を進行させる‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
メタボは別名「代謝異常症候群」や「内臓脂肪症候群」と呼ばれており、病気の名前ではなく、状態を指しています。メタボの状態とは、肥満(特に内臓脂肪の蓄積)に加え、高血圧、高血糖、脂質代謝異常が組み合わさっていることとされています。
つまり、肥満や過体重だけでメタボに該当するのではなく、血圧や血液の状態によって、メタボかどうかは決定されるのです。判断基準となる数値については次週の記事を参考にしてください。

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タボが続くと動脈硬化がすすむため、心筋梗塞(心疾患)や脳卒中(脳血管疾患)などの病気のリスクが高まります。
動脈硬化をリスクとする心疾患や脳血管疾患で日本人のおよそ4人に1人が亡くなっていることを考慮すると、「動脈硬化を防ぐ≒メタボを予防すること」で、死亡のリスクを低下させることができるのです。動脈硬化の危険因子には、加齢や喫煙、体質(家族歴)などもあるため肥満でなくとも、動脈硬化の進行には注意が必要です。

‐‐‐■動脈硬化は内臓脂肪の蓄積から始まる‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
余分にエネルギーを摂取した時、余った分のエネルギーは、まず肝臓や腸管膜(小腸や大腸を支えている膜)に「内臓脂肪」として蓄えられます。
この内臓脂肪の過剰な蓄積によって、アディポカイトサインと呼ばれる脂肪から分泌される生理活性物質に異常を起こします。不都合なホルモンの分泌は増加し、よいホルモンの分泌は減少するため、高血圧、高血糖、脂質代謝異常を介して、動脈硬化を引き起こしやすくなるのです。
また、内臓脂肪は合成と分解のスピードが早く、血液中に放出される機会も多くなるため、血液中の脂質が増加しやすくなります。
このように、内臓脂肪の蓄積によって、動脈硬化を進行させながら、糖尿病や高脂血症、高血圧症を引き起こしやすくなるため、内臓脂肪の量を日常から適切にしておくことが健康づくりでは重要です。

‐‐‐■メタボの進行は自覚症状がないから危険‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
メタボの危険なところは太ってきたという自覚はあっても、それ以外の症状を自覚することはほとんどないことです。実際にみなさんも健康診断等の結果で異常を指摘された時を思い出してみてください。
特に指摘をされても、「痛い」「つらい」などの自覚症状がないため、問題ないと思ってしまう人が少なくないのです。
しかし、その間も気付かぬうちに動脈硬化がすすんでしまい、血管が硬くなり、なかなか元には戻らなくなってしまうのです。健康診断で指摘された異常値は、指導などが入らないときほど、改善する可能性がある初期の悪い状態なのです。後回しにすることなく、早めに改善に向けて取り組みを始めましょう。

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‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
メタボはお腹が出ている(内臓脂肪が多い)という体型的なことだけでなく、動脈硬化を進行させ、死に直結するような病気を引き起こす状態であることは理解できたでしょうか?
メタボ予防の入口は、動脈硬化を進行させる内臓脂肪を蓄積させないことが大切です。
暴飲暴食をしている人や毎年体重が増えている人は要注意ですので、改善を始めていきましょう。

画像出典:https://www.photo-ac.com/

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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

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■協力:株式会社ハイクラス

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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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