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2018年7月27日 (金)

【肥満は遺伝するのか?】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

メタボリックシンドロームや隠れ肥満は、食事や運動を中心とする生活習慣の乱れによって生じます。
しかし、「太りやすい体質だから」「親も太っているから」と、自分の肥満の原因を遺伝のせいにしている人はいないでしょうか?
肥満に遺伝の影響があるのは事実ですが、どのように影響しているのでしょうか?

‐‐‐■肥満遺伝子はどんなものがあるの?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
報告により数は異なりますが、肥満と関係する遺伝子は50以上あるとされており、これらは俗称で肥満遺伝子と呼ばれています。
肥満遺伝子は、様々なメカニズムによって肥満の要因になりますが、ここでは代表的な2つの肥満遺伝子について簡単に説明します。

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①β3アドレナリン受容体(β3AR)遺伝子多型
この遺伝子多型では、全ての人が3タイプ(Trp/Trp型・Trp/Arg型・Arg/Arg型)のいずれかに分類されます。
この遺伝子は、脂肪燃焼作用や熱産生に影響を与えているとされています。
そのため、この遺伝子のタイプの違いによって、1日に消費するエネルギー量(基礎代謝量)に約200kcalの差がうまれるという研究報告もあります。
基礎代謝量に違いが生じるということは、同じ食事や運動をしていても、肥満や過体重になるかどうかに影響すると考えられます。

②脱共役たんぱく質1(UCP1)遺伝子多型
この遺伝子多型も3タイプに分類されますが、タイプによって褐色脂肪細胞という脂肪細胞の熱産生に違いが生じるとされています。
β3AR遺伝子多型と同様に、UCP1遺伝子多型のタイプの違いによって基礎代謝量に約100kcalの違いが生じるという研究報告もあります。
さらに、タイプによって、体脂肪量が異なることも研究で報告されており、肥満への影響が考えられています。

‐‐‐■肥満は遺伝より環境が原因‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
このように肥満や過体重に遺伝の影響があることは否定できません。特に、数多くある肥満遺伝子の組み合わせが悪い方は、肥満になりやすいということも十分に考えらえれます。
しかし、肥満はやはり遺伝だけが原因ではありません。その理由として、肥満になりやすい遺伝子タイプを持っているからと言って、必ず全ての方が太っているわけではないからです。
遺伝的に太りやすくても太っていない人は、日常の動く量を増やしたり、食事量を調整したりして、肥満にならないような対策をとっているのです。
つまり、自分の体質(遺伝)を理解して、食事や運動に気をつけているのです。
肥満の原因は、遺伝が3割、環境が7割ともある研究結果では報告されています。
「肥満や過体重が遺伝病である」ということは言われないことからも環境の要因が大きいことは明らかでしょう。

人の遺伝子を変えることはできません。自分の体質(遺伝)に合った生活習慣を構築していくことが大切なのです。

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‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
「肥満遺伝子」は存在し、これから遺伝子の影響が多く言われるようになると予測されます。
「私は太りやすい体質だから痩せられない」と思っていた人も、実際は自分の生活を再度見直す必要があるのです。どのような方法で改善していくのか徹底して考えていきましょう。

なお、自分の遺伝子が気になる方は遺伝子検査サービスも広がってきているので、活用してみるのも良いでしょう。

画像出典:https://www.photo-ac.com/

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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

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■協力:株式会社ハイクラス

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