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2017年12月22日 (金)

【二日酔いの予防と対策】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

アルコールを飲み過ぎたことによる二日酔いは誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか?
ご存知の通り、主な症状として、頭痛や胃腸症状などがありますが、実はその完全なメカニズムの解明には至っていないのです。今回は、二日酔いの原因と予防法についてまとめました。

‐‐‐■「二日酔い」発生のメカニズム‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
二日酔いは、アルコールを摂取していない時には発生しないため、お酒の飲みすぎが原因であることは間違いありません。しかしながら、二日酔いが現れる原因にはいくつかあるとされています。

①アセトアルデヒド
二日酔いの原因は「アセトアルデヒドが肝臓で十分に処理できていないことである」というのが最も有力な説です。アセトアルデヒドはアルコール処理時に発生する代謝産物で、自身の代謝能力を超えて体内に長時間残ると不快な症状として二日酔いが発生するとされています。

②脱水状態
アルコールの処理には、水分を必要とします。また、アルコールを摂取すると、抗利尿ホルモンの分泌が低下し、尿が出やすい状態になります。
つまり、いつも以上に水分が必要となる一方、実際には、尿として排泄されてしまうため脱水傾向に陥りやすいのです。この脱水状態が身体のだるさにつながっているとされています。

③お酒に含まれる不純物
飲んでいるお酒はエタノール100%のものは決してありません。
メタノールなど複数のアルコールやアセトン、タンニンなどの不純物が含まれています。
これらの不純物を体内で処理しているために、二日酔いが発生するとも考えられています。一般的に値段の高いお酒は、不純物を取り除く作業が多く行われているため、二日酔いになりにくいと言われています。「安いお酒は酔いやすい」というのは理にかなっている部分があるのかもしれません。

④その他
前述した原因以外にも、その日の体調や当日の食事状況、体質など、様々な要因が考えられます。つまり、二日酔いの発生は単一の原因ではなく、いくつもの要因が重なって発生しているのです。

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‐‐‐■二日酔いの予防法‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
①水分摂取
アルコールの処理には水分が必要であるため、本来は普段の食事よりも水分を多く取ることが必要です。
もちろん、この時の水分にアルコールは含まれていません。お酒の席では、チェイサーを活用し、アルコール1杯につき、お水1杯を意識しましょう。また、お酒の席の後には、十分に水分を摂取してから寝ることが理想的です。アルコールの代謝に必要な水分をしっかり取ることで、二日酔いの予防につながります。

②その他の食品
二日酔いの予防として、「オルニチン」「クルクミン」「アラニン」「L-システイン」など様々な成分が言われており、色々と市販されています。
これらのものについて効果がないということはできませんが、どのくらいの影響度があるのかはわかっていません。強く影響する成分からほとんど影響のない成分までが混在しており、さらに体質やその他の要因によって効果が異なります。
また、今、言われている成分よりも効果のある成分が今後見つかるかもしれません。

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二日酔いの一番の予防法は「飲み過ぎないこと」であるのは間違いありません。
つまり、なにかに頼るのではなく、適正な摂取量を把握し、それをしっかりと守ることこそが本来、一番の予防法なのです。

写真出典:https://www.photo-ac.com/

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<執筆者紹介>
位高駿夫[博士(スポーツ健康科学)]
企業内で研修等による中高年者の運動・健康指導を行う。大学等で教鞭をとりながら、スポーツ健康科学に関する研究も実施。
運動・スポーツを通して、全ての人の健幸に貢献する会社、株式会社ハイクラスを設立した。

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■協力:株式会社ハイクラス

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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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