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2017年9月22日 (金)

【全身浴と半身浴】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

みなさんの入浴は、みぞおちくらいまで浸かる「半身浴」としっかり肩まで浸かる「全身浴」のどちらを実施していますか?
「半身浴」と「全身浴」にはそれぞれメリット、デメリットがあり、目的や状況に応じて選ぶことが大切です。そこで、今回は2つの入浴法の違いについて解説します。

‐‐‐■半身浴について‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
半身浴は、一般的に38~40℃程度のお湯に約20~30分くらい入浴します。半身浴の最大の特徴は、下半身のみがお湯につかっている状態のため、「水圧が心臓や肺にかからない」ことです。
つまり、水圧は下半身のみにかかるため、下肢にたまっている血液を効率よく心臓に戻すことができます。これらは足のむくみ改善や疲労回復の効果があります。
さらに、高血圧の方や心臓に持病がある方なども安心して入浴ができます。

デメリットとして、半身浴には長い時間が必要という点があります。
お湯の温度も低いため、体を温めるまでには20~30分程度の時間は必要です。忙しい社会人の方はこの時間を取るのが難しい日もあるでしょう。

注意点としては、時間が長くなれば多量の汗もかきますので、水分補給を忘れてはいけません。また、上半身が冷えてしまう可能性もあるため、風邪予防も含めた対策は必要です。

半身浴は心のリラックスにもつながります。アロマや入浴剤なども用いながら、身体の疲れだけでなく、精神面の疲れまで取り除きましょう。

201709221‐‐‐■全身浴について‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
全身浴は、40℃~42℃と少し熱めのお湯に10~15分程度の短い時間、肩まで浸かって入浴をすることを指す場合が一般的です。
全身浴では、1回目で解説した温熱、水圧、浮力の作用を最大限に受けることができます。特に、全身がお湯につかっているため、短時間で身体が温まることや水圧によって肩こりの解消などにも効果があると言われています。

デメリットとして、高温であるために血圧が上がることを考慮すると、心臓への負担が高まります。そのため、安全面に注意しなくてはいけません。
また、熱すぎるお湯につかり、部屋が寒すぎるなどの場合には湯冷めが生じることがあります。入浴後の適切な行動も必要です。201709222

‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
9月は、4回にわたって、入浴についてご紹介してきました。適切に行わないと危険性もある入浴ですが、実施しやすいリラックスの方法の一つです。運動や栄養も組み合わせながら、状況や体調に合わせて使い分けをして、日頃の疲労を解消していきましょう。

写真出典: https://www.ac-illust.com/

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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
高齢者の筋肉量減少を予防する運動教室「筋活」やウォーキング教室など、地域で運動教室の講師を多数担当中。カウンセリング形式の個別の運動指導も実施中。

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■協力:株式会社ハイクラス

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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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