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2017年8月25日 (金)

【第6の栄養素~ビタミンとミネラルについて】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

健康のためには五大栄養素だけでなく、摂取すべきものがあります。
それが第6の栄養素と言われる「食物繊維」と「水分」です。
ビタミンやミネラルと同様にエネルギー源とはなりませんが、身体をより良い状態に保つためには欠かすことはできません。

‐‐‐■食物繊維‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
食物繊維は「人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」と定義されています(厚生労働省)。
食物繊維は消化されないため栄養素ではなく、今まではカスとして考えられてきました。
しかし、身体を通過する過程で身体にいい働きをすることが明らかとなり、第6の栄養素と呼ばれるようになりました。

食物繊維には、水に溶けない「不溶性食物繊維」と水に溶ける「水溶性食物繊維」があります。
不溶性食物繊維は、水を吸収して膨らむことにより、腸壁を刺激して蠕動(ぜんどう)運動が盛んになり便通を促進します。野菜類、豆類、いも類、きのこ類に多く含まれています。
水溶性食物繊維は、ゲル状になることで血糖値の上昇を抑えたり、脂肪やコレステロールの吸収を抑えたりします。海藻類、果物類、野菜類に多く含まれています。

食物繊維の1日の摂取の目標量は男性20g以上、女性18g以上とされています(日本人の食事摂取基準(2015年版))。しかしながら、日本人の食物繊維摂取量は約14gとされ、大きく不足をしていることが報告されています(平成25年国民健康・栄養調査)。

食物繊維を多く食べるには、野菜の摂取を心がけることが第一でしょう。しかし、それだけでは十分とは言えないので、いつもあまり食べないような食材を意識するといいかもしれません。例えば、ヒジキやわかめなどの海藻やこんにゃく、ごぼうなどです。
小鉢などの選び方で、食物繊維の摂取量が変わってきますので、意識するとよいでしょう。

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‐‐‐■水分‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
人間の身体の約60%は水分でできています。つまり、生きていくためには、水分摂取なしということはありえないのです。
人は食事や水分補給などから約2Lの水分を1日に摂取し、同等の量を尿や呼吸などで排泄しています。
身体の中で多くの割合を占める水分は、血液などの体液として、栄養分や老廃物の運搬や体温調節などの役割を担っています。

深刻な水分不足になると、脱水症状として吐き気やふるえなど身体に悪影響を及ぼし、最悪の場合生命の危機に陥ります。
しかし、実際には、体重の1%の水分が失われるとのどの渇きを感じ、2%を失うとめまいや吐き気、不快感や食欲不振の症状が現れるとされています(スポーツと栄養,日本体育協会)。
そのため、本来は喉が渇いたと感じる前にこまめに水分補給することが大切です。食事以外でも日頃から水分摂取を心がけるようにしていきましょう。

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‐‐‐■栄養素別の解説のまとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
今月は栄養素別に解説しました。
車を安全に動かすにはガソリンだけではなく、エンジンオイルやブレーキオイル等、様々な調整役が必要です。
人間の身体も同じで、エネルギー源となる三大栄養素以外にもしっかりと目を向けて、必要量を毎日しっかりと摂取する必要があります。
考えすぎることはありませんが、なんとなく好きだから口に入れるのではなく、栄養を考えて食べるようにするだけでも、知識は広がっていきます。

写真出典: https://www.photo-ac.com

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<執筆者紹介>
位高駿夫[博士(スポーツ健康科学)]
企業内で研修等による中高年者の運動・健康指導を行う。大学等で教鞭をとりながら、スポーツ健康科学に関する研究も実施。
運動・スポーツを通して、全ての人の健幸に貢献する会社、株式会社ハイクラスを設立。

詳細なプロフィールはこちら

■協力:株式会社ハイクラス

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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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