【三大栄養素とは?-たんぱく質-】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報
栄養と栄養素の違いをご存じでしょうか?
栄養とは、「生物が外界から物質を摂取し、合成と分解を行って排泄しながら、エネルギーを獲得する現象」のことです。そして、栄養素とは、「食べ物などに含まれる成分のこと」を言います。
‐‐‐■三大栄養素‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
三大栄養素は、栄養素の中でも特に重要と位置付けられている糖質(炭水化物)、たんぱく質、脂質の3つを指します。三大栄養素は、どれも身体を動かすエネルギー源になりますが、それぞれ違った特徴を有しています。
糖質は1g当たり4kcal、脂質は1g当たり9kcalのエネルギーがあり、どちらも身体に貯蓄できる特徴があります。一方、たんぱく質は、1g当たり4kcalのエネルギーはありますが、糖質や脂質が枯渇した際にしか、エネルギーにはなりません。なぜなら、たんぱく質は身体を作る役割が中心だからです。
三大栄養素が含まれない食べ物は存在しないと言っても過言ではありません。
今、あなたが食べた物が三大栄養素のどれが多い食品なのか、わかるようにしていくことが、栄養素の理解への第一歩となります。
‐‐‐■たんぱく質‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
たんぱく質は、体内で筋肉や血液、髪の毛や爪など、あらゆる組織の構成成分となっています。
身体の約60%は水分、約20%はたんぱく質であり、たんぱく質は身体の主成分なのです。
そして、たんぱく質には、体内に貯蔵する仕組みがないため、毎日一定量を摂取しなくてはいけません。
一般的に1日のたんぱく質摂取の推奨量は男性で60g、女性で50gとされています (日本人の食事摂取基準(2015年版))。
しかし、妊娠中や日常的に激しい運動を行うアスリートなどはそれ以上の摂取量が必要です。また、加齢に伴い、たんぱく質の吸収率は低下するとされており、高齢者は少し多めの摂取が最近では推奨されています。
しかしながら、過剰摂取は腎臓への負担も増すため、注意が必要です。
※写真はイメージです。
たんぱく質には、動物性と植物性の2種類があります。
【動物性たんぱく質】
・肉類(鶏、豚、牛など)
・魚介類(魚、貝、練り製品など)
・卵類(鶏卵、うずらの卵など)
【植物性たんぱく質】
・大豆及び大豆製品(大豆、納豆、豆腐など)
・穀類など(そば、小麦など)
肉や卵などの動物性たんぱく質の摂取量を増やすと、脂質の摂取量も増加してしまうのが欠点です。
例えば、豚もも肉100gに、たんぱく質は20.5gありますが、脂質も10.2g含まれています。
たんぱく質摂取だけを意識すると、ほかの栄養素が過剰になってしまうこともあります。
植物性たんぱく質は脂質が少ないので積極的に摂取し、動物性たんぱく質も茹でるなどの調理法も工夫するとよいでしょう。
今日あなたが食べた食事の中で、「たんぱく質」を含む食品はどのくらいありましたか?
写真出典:https://www.flickr.com/
<執筆者紹介>
位高駿夫[博士(スポーツ健康科学)]
企業内で研修等による中高年者の運動・健康指導を行う。大学等で教鞭をとりながら、スポーツ健康科学に関する研究も実施。
運動・スポーツを通して、全ての人の健幸に貢献する会社、株式会社ハイクラスを設立。
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■協力:株式会社ハイクラス
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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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