【冬太りを防ぐには?】~専門家による健康科学情報
年末年始は、ゆっくり休んだり、旅行へ行ったりと有意義に過ごすことはできましたか?
今年も良い年となるよう過ごしていきましょう。
早速ですが、今年始まってから体重を測定しましたか?
正月太りという言葉もあり、その通りに体重が増えてしまった方も多いのではないでしょうか?
また、正月に限らず、冬は太りやすいというイメージを持っている人もいるかもしれませんが、実は冬の方が痩せやすいとも言われています。
そこで今回は、冬太りの予防について解説します。
‐‐‐■冬の方が基礎代謝量は高くなる‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
基礎代謝量は季節によって変わると言われており、一般的に夏に比べて冬の方が高いとされています。
基礎代謝量は最も少ない時期から考えると5~10%ほど高くなるという報告が多くみられます。
冬は夏に比べ寒く、身体が冷えるため、体温を維持しようと身体を温めようとします。
身体を温めるために、筋肉を震わせる(鳥肌)などして、体内で熱を生み出し(熱産生)、その際にエネルギーも消費するため、基礎代謝量が高くなると言われています。
そのため、冬は本来、太りにくい季節と言われています。
‐‐‐‐■なぜ冬は太りやすいと言われている?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
体重の増加は、食べすぎによる摂取エネルギー(カロリー)の増加と運動不足による消費エネルギー(カロリー)の減少が主な原因です。
基礎代謝量が増えることによって消費エネルギーが増えたとしても、いつもより食べる量が増えたり、身体を動かす機会が減ったりすれば、当然体重も増えてしまいます。
特に、年末年始や忘年会や新年会などのイベントが多く、いつもよりも食べる機会やお酒を飲む機会も増える人も多いと思います。
加えて、年末年始の長期休暇や寒いからといった理由で外に出る機会も減少してしまう人が多いでしょう。
このように、冬になると太りやすい行動が増えるため、体重も増加してしまうのです。
‐‐‐■冬太りを予防法‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
冬太りを防ぐためには、まず、暴飲暴食をしないこと、身体を動かす機会を減らさないことを意識してみましょう。
当たり前のようですが、先ほどの太りやすい行動をしないようにすることが大切です。
例えば、食事の場合、ご飯の量はもちろん、お酒の量や間食なども以前より増えていないかを振り返り、増えていると感じたら減らしてみましょう。
また、外食は家で食べるよりも高カロリーである場合が多く、栄養も偏りやすくなるため、回数が増えていると体重増加につながる可能性がありますので注意しましょう。
一方、運動量は冬になって通勤などでバスを利用するようになったり、休日は寒いからと外に出る機会が減ったりしていませんか?
1日の歩数を振り返ると、どれくらい動いているかを把握することができるので、以前と比べて歩数が減らないように目標を立てながら、こまめに歩くことを意識してみましょう。
また、筋肉量が増えるとエネルギー消費量も増えるので、スクワットなどの筋トレは、太りにくい身体をつくるためには効果的な運動と言えるでしょう。
画像出典:
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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。
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