【体組成測定結果の解釈について】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報
前回は、体組成の測定方法について、解説しました。お読みいただけましたか?
今回は、【体組成計で測定された値の解釈】についてご紹介します。
まず、理解すべき点は、測定された値が「絶対的ではない」ということです。厳密かつ正確な脂肪量を測定する事はできません。あくまで計算された測定値です。
できる限り、正確に測定するには前回のブログ「体組成の正確な測定方法」を参考にしましょう。
今回は、セルフメディケーションに重要な項目として「体脂肪率」と「BMI」の結果について解説します。
---■脂肪率(量)について----------
一般的に理想的な体脂肪率は
●男性は20%以下
●女性は30%以下(※15%以上) とされています。
※女性は正常な性周期維持のため15%以上は必要です。
脂肪量の過多は、様々な生活習慣病発症の引き金となります。超過している場合には、運動と食事の改善によって、減少させる必要があります。
そして、体脂肪率(%)に体重(kg)を掛けることで、実際に自分の身体にある脂肪量が算出されます。減量(ダイエット)を考えている方は、体重を減らすことだけではなく『まず脂肪量を1kg減らすこと』を目標に考えると良いでしょう。
---■BMIについて----------
BMI(Body Mass Index)とは体格指数のことで【体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)】で算出されます。
男女ともに【18.5以上25未満が理想】です。
一般的に25以上の場合、肥満が疑われるため食事や運動の見直しが必要です。
BMIと死亡や疾病リスクの関連性は多く報告されており、18.5未満でも、25以上でもそのリスクが上がることが明らかとなっています。
18.5~25の標準値の中でも【BMIが「22」のときの体重は死亡や疾病のリスクが低くなる】として「標準体重」と呼ばれています。
標準体重 = 22 × 身長(m) × 身長(m)です。
自分の体重は標準体重とどのくらい離れているかチェックしてみましょう。
↓↓[参考] ロッカールーム内の体組成計で計測するとこんな数値が計測できます。
上記の2つの項目を意識して改善に取り組むことで、セルフメディケーションとなります。その他多くの項目がありますが、重要度は高くありませんので、詳細を知りたい場合には、測定器メーカーのページを参考にすると良いでしょう。
1回の測定に一喜一憂せずに、できる限り同一の条件で繰り返し測定を行い、よりよい体組成に近づくような傾向を作ることが大切です。
毎日の小さな取り組みを続けて、改善をしていきましょう。
<執筆者紹介>
位高駿夫[博士(スポーツ健康科学)]
企業内で研修等による中高年者の運動・健康指導を行う。大学等で教鞭をとりながら、スポーツ健康科学に関する研究も実施。
運動・スポーツを通して、全ての人の健幸に貢献する会社、株式会社ハイクラスを設立。
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■協力:株式会社ハイクラス
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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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