【空気の乾燥に注意!】~正しく知ろう!健康科学情報と簡単エクササイズ
11月に入り、寒い日が増えてきましたね。
温かい格好をして身体を冷やさないように心がけましょう。
また、冬にかけて空気は乾燥し、肌が荒れたり、喉を痛めて風邪を引いたりしやすい時期でもあります。
そこで今回は、空気の乾燥について解説しますので、対策をしていきましょう。
‐‐‐■空気が乾燥している状態とは?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
空気中には水分が含まれており、空気中に含むことのできる水分の最大量を飽和水蒸気量と呼びます。
この飽和水蒸気量に対しての空気中の水分の割合を「相対湿度(%)」(一般的に言う湿度)と言います。
この飽和水蒸気量は温度によって変化します。
温度(気温)が高いと飽和水蒸気量は高くなり、空気中に多くの水分を含むことができますが、温度(気温)が低くなると、飽和水蒸気量は低くなり、少しの水分しか含むことができません。
例えば、寒い部屋で暖房などをつけて、温度を上げると、相対的に湿度が低くなってしまうのです。
また、気象庁は湿度がおよそ80%以上の状態を「湿潤(湿った)な空気」、およそ50%未満の状態を「乾燥した空気」と定義しています。
‐‐‐■空気が乾燥すると感染症が増える‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
空気が乾燥した場所にいると、インフルエンザなどウイルスによる風邪を引き起こしやすくなります。
これは、空気が乾燥している環境では、ウイルスが空気中に長時間浮遊することととなり、体内に侵入しやすくなります。
また、口や鼻、のどには粘膜があり、ウイルスや細菌などを体内に入れないようにしています。
しかし、空気が乾燥すると粘膜も乾燥してしまい、防御機能が低下してしまい、ウイルスや細菌が体内に入りやすくなってしまいます。
これらの理由から寒くなると、感染症のリスクが増えるのです。
‐‐‐■乾燥の対策‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
体内にウイルスや細菌を入れないためには、空気の乾燥を防ぐことが有効です。
乾燥を防ぐために以下の方法を実践してみましょう。
・加湿器を使う
・部屋に濡らしたバスタオルをかけておく
・部屋干しをする
・マスクをつける
・植物を置く
・霧吹きで空気中を湿らせる
・浴室の入口を開けておく(浴槽に水を張っておく)
などが挙げられます。
一般的に最適な湿度の範囲は50~60%と言われています。
しかし、湿度が高すぎるとカビが生える原因にもなるため、適切な湿度になるよう調整してみましょう。
画像出典:
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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。
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