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2019年4月 5日 (金)

春の入浴方法~専門家による健康科学情報

新年度となり、入社や転職、異動、役職が変わった、人間関係が変わった、引っ越しをしたなど、変化があった方も多いのではないでしょうか?
慣れていない環境は、ストレスを多く受け、疲労を蓄積しやすいため、正しく休養をしなければ、自律神経のバランスを乱し、体調を崩す原因となります。
これから1年、体調を崩さず快適に過ごすためにも、休養についても改めて目を向けてみましょう。

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‐‐‐■春は自律神経のバランスが崩れやすい時期‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
人間の脳や内臓、血管などの働きは、自律神経によって24時間、常に調整しています。
自律神経には、活動時に優位となる交感神経と、休息時に優位となる副交感神経の2種類あります。
慣れていない環境では生活リズムが変わりやすく、常に気を張っていたり、寝不足になったりと交感神経が優位となる時間が長く、常に緊張しているような状態が続いています。
さらに、春は寒暖差や気圧変化が激しく、他の時期に比べ、身体への負担も多くかかり、自律神経のバランスを保ちにくいとも言われています。
自律神経のバランスを正常に保つためには、意図的に身体をしっかり休めて、副交感神経を優位にする機会をつくることが重要です。

‐‐‐■湯船につかりましょう!‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
湯船に浸かることは副交感神経を優位にする方法の1つです。
忙しくなると時間が惜しくなり、シャワーのみで済ませてしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし、シャワーのみでは、身体は清潔になるかもしれませんが、身体を休める効果まではあまり期待できません。
湯船に浸かることはシャワーと違い様々な作用が働きます。
例えば、湯船に浸かり身体を芯から温めると、血流が改善され、溜まっていた疲労物質や老廃物が除去される効果が期待できます。
また、浮力の作用によって筋肉や関節への負担が軽くなり、緊張がほぐれるといった、リラックス効果もあります。

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‐‐‐■身体を休める入浴方法‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
●お風呂の温度
38~40℃とぬるめのお湯で「気持ちいい」と思う温度で浸かりましょう。
熱いと感じる温度は、反対に交感神経を優位となってしまいリラックスできない状態となってしまいます。
冬に高い温度に設定したままの場合は、少し温度を下げて調整しましょう。

●入浴時間
入浴時間は10~15分程度浸かって、汗がじわじわ出てくる程度が良いと言われています。
無理してのぼせる状態まで入るとめまいや脱水を引き起こすので、長時間の入浴はできるだけ避けましょう。

●入浴のタイミング
入浴後、温まった身体の体温が徐々に下がるとともに眠気を感じるようになるため、入眠しやすく、睡眠の質が良くなるともいわれています。
就寝直前の入浴は身体がまだ温かく、かえって寝つきが悪くなりますので、就寝の1~2時間前に入ることをおすすめします。

最近、疲れが取れない、体調が優れないと感じる方は一度、湯船に浸かる時間をつくってみませんか?
1日の疲れは、その日のうちに取り除き、快適な生活を送りましょう!

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<執筆者紹介>
岡本尚己[健康運動指導士]
中高年者から高齢者を中心に運動教室やカウンセリングを通して、健康づくりの指導や支援を実施中。学会発表などの研究活動も行い、健康科学に基づいた指導を追究中。

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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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