【夏のダイエットの注意点!】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報
暑い日が続きますが、体調は崩していないでしょうか?
夏に行うダイエットの最大の危険な点は、過度な脱水などによる熱中症です。
以前の記事も振り返りながら、学んだことを活かしましょう。
‐‐‐■熱中症‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
夏はちょっと身体を動かせば、すぐ汗をかきます。そんな暑い環境で運動をすれば、大量に汗をかくことは間違いありません。プールや海、お風呂などでも汗をかいていることを忘れてはいけません。
汗として、身体から出ているのは「水分」と「塩分」です。
つまり、出ていった水分と塩分を適切に補給しなければ、脱水症状や熱中症になってしまいます。
ここまで読んだだけでも、水分補給がお茶やお水だけでは不十分なことが容易にわかります。
【過去の記事:熱中症とは】
http://blog.timesspa-resta.jp/2018/05/post-02d5.html
【過去の記事:熱中症の予防と対策】
http://blog.timesspa-resta.jp/2018/05/post-02d5.html
‐‐‐■体重減少のほとんどは水分‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
ダイエットとして運動を実施した際に期待するのは、脂肪の燃焼です。
夏場の運動の前後で、体重を測ってみると2kgくらい減少していることがあり、「痩せた!」と喜ぶ人を頻繁に見かけますが、大間違いです。その体重減少は、汗によって身体の水分が減ってしまったことが主な要因です。
人の身体の約60%は水分であり、水分量の変化は体重に大きな影響を与えています。
実際に運動生理学的に計算してみます。
体重60kgの人が、時速10kmで1時間走ると、600kcal消費します。
実際には無理ですが、全てのエネルギーを脂肪から使ったとすると、66.7gの脂肪を燃焼したことになります(脂肪1g燃やすのに9kcal必要です)。
たった66.7gしか、脂肪は燃えていないのです。
つまり、運動前後の体重変化が小さいと、運動中の水分補給が適切に行われていたことになります。
スポーツの現場では、運動後に体重の2%が減らないような水分補給が推奨されています。
運動前後の体重変化が小さいほうがいいという認識で実施すると良いでしょう。
汗はあくまでも水分。「体脂肪の燃焼!」と勘違いしないようにしましょう。
【過去の記事:効果的な水分補給とは?】
http://blog.timesspa-resta.jp/2018/05/post-02d5.html
‐‐‐■夏は痩せやすい?‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
夏場の運動による体重の減少は水分であることが理解できた皆さんは、夏は痩せやすいか疑問に思っていると思います。
暑いと外に出るのが億劫になり、活動量が減少してしまいがちです。
また、夏と冬の基礎代謝を比較すると、夏は冬よりも体温維持に必要なエネルギーが少ないため、基礎代謝量は夏の方が低くなります。
つまり、動く量も少なく、基礎代謝量が低い夏は、冬よりも痩せるというのは難しいのかもしれません。
画像出典
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<執筆者紹介>
位高駿夫[博士(スポーツ健康科学)]
株式会社ハイクラス 代表取締役
大学院在学中に会社設立し、博士号の学位取得とともに会社を本格始動。
「健康づくり支援事業」「スポーツ活動支援事業」「情報発信・研究事業」を柱に、事業を展開。
企業や行政において、中高年者や高齢者に対して運動を中心とした健康づくり指導を講義や実技を通して実施。また、プログラム作りなどから助言し、効果の出る仕組みから検討している。
東海大学や法政大学でも非常勤講師として、教鞭をとりながら、研究活動も実施中。
詳細なプロフィールはこちら
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現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
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