【トレーニングの原則】セルフメディケーション~専門家による健康科学情報

前回のトレーニングの3原理に加えて、さらに細かなルール(トレーニングの原則)についてもお伝えします。

201810261

‐‐‐■トレーニングの5原則‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
トレーニングを行うための最低限の3つの原理に加えて、さらに5つの原則があります。
これは、“トレーニングの5原則”といわれており、このルールも理解しておく必要があります。

①全面性の原則
“全面性の原則”は、身体の機能や能力を全体的にバランスよく向上させるようにする、というものです。
上半身だけ、身体の前面だけ、ではなく、上半身・下半身、前面・背面といったように全身をバランス良くトレーニングすることが大切です。

②漸進性の原則
“漸進性の原則”は、体力や技術の向上に伴い、しずつ負荷の強度や量を増やし、現状よりもさらに身体に負荷をかけるようにする、というものです。
人間の身体は、トレーニングをすると“適応(いわゆる、慣れ)”が起こるため、これまで実施してきた負荷のままだと身体の刺激にならなくなってしまいます。
そして、負荷を同じままでトレーニングし続けてしまうと、やっている割には効果が表れない、といった状況に陥ってしまいます。
頭打ちを避けるためにも、定期的に負荷を変えて、身体に負荷をかけてあげることが大切です。

③反復性の原則
“反復性の原則”は、トレーニングの効果を得るために継続的にトレーニングを行う、というものです。
すなわち、何度も繰り返しトレーニングを行って身につけていき、1回もしくは数回では効果は得にくい、というものですね。

④意識性の原則
“意識性の原則”は、トレーニングの内容をしっかりと理解して、目的を持ってトレーニングに取り組み、トレーニングするべき筋肉に意識を集中させる、というものです。
ただなんとなくトレーニングする、ではなく、しっかりと目的意識を持ってトレーニングすることが大切、ということを示しています。

⑤個別性の原則
“個別性の原則”は、個人の能力に応じてトレーニングの強度や質を調節する、というものです。
体力レベルは個人で違います。
友人にはこの負荷が適していたとしても、自分にとっては重すぎる、あるいは軽すぎる、ということがあるかもしれません。
個人の能力に応じてトレーニングの強度や質を調節する必要があります。

‐‐‐■まとめ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
今回はトレーニングの5つの原則についてお伝えしました。
トレーニングの5原則は、
①全面性の原則
②漸進性の原則
③反復性の原則
④意識性の原則
⑤個別性の原則
以上の5つになります。
3原理と同じくトレーニングをするための大切なルールになってきますので、“5原則”も覚えておきましょう。

画像出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1879779

Photo
<執筆者紹介>
中村智洋[博士(スポーツ健康科学)]
高校生、大学生年代の自転車競技の指導を行い、エビデンスに基づいたトレーニングを展開。現場での指導とともに、自転車競技のパフォーマンス向上に関する研究活動も実施。

詳細なプロフィールはこちら

------------------------------------------
現在レスタでは「スパでセルフメディケーション」というコンセプトのもと、よりいきいきと元気に過ごすための「ご自身による健康管理」を応援しています。
-----------------------------------------